【新華社太原7月26日】中国は二酸化炭素(CO2)排出量の2030年までの減少転換、60年までの実質ゼロを目指す「双炭」目標を掲げ、排出削減の約束を確実に果たしてきた。脱炭素目標は人々の考え方と行動様式に大きな影響を与え、CO2排出削減にかかわる新しい職業も生み出している。22年版の「中華人民共和国職業分類大典」は省エネ・環境保全、クリーン生産などの分野で134のグリーンカラーを列挙している。
全国CO2排出権取引市場は21年7月16日に正式に取引を開始した。各業界が次第に取引対象となるのに伴い、CO2排出計算員などの「双炭」人材への需要はさらに高まるとみられる。
山西省太原市にある企業でCO2排出の計算を行うCO2排出計算員の劉旺(りゅう・おう)さん(右から1人目)。(6月20日撮影、太原=新華社配信)
中国は取引メカニズムを充実させ、資源利用効率を高めるため、電力現物取引市場の設立を模索している。この流れに応じて誕生したのが電力取引員という職業だ。地域の経済、天気、発電所稼働などの状況を分析し、時間帯別の電力需給状況を算出し、実際の取引または提言を行う。
教育部は22年に公表した「CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル(炭素中立)高等教育人材育成システムの構築強化に関する行動計画」で、グリーン(環境配慮型)・低炭素の理念を教育・授業に導入した。多くの大学が炭素中立学院(学部)を創設し、専門人材の育成を開始している。省エネ・排出削減、環境保全コンサルティング、グリーンファイナンスなどの分野でさらに多くの職業が誕生し、多くの人材の就業を支えるとみられる。