中国四川盆地で初の深さ1万メートル級試掘井が掘削開始

中国四川盆地で初の深さ1万メートル級試掘井が掘削開始

新華社 | 2023-07-25 08:45:12

   20日、四川省広元市剣閣県で掘削作業が始まった「深地川科1井」。(剣閣=新華社記者/蕭永航)

   【新華社成都7月25日】中国四川省で20日、四川盆地初の深さ1万メートルの探査井「深地川科1井」の掘削作業が始まった。深度1万メートル級の探査井の掘削は、タリム盆地の「深地塔科1井」に次ぐ国内2例目となる。

   中国西南地方最大の天然ガス生産・供給会社、中国石油西南油気田が主導し、設計上の坑井深さは1万520メートルで、新たな超深層天然ガス増産・貯蔵目標区の発見が期待されている。

   深さ1万メートルの陸上石油・天然ガス掘削は、世界の石油・ガス探査分野における「スーパープロジェクト」であり、工学系技術や設備のレベルを測る重要な目安の一つとされる。

   中国石油西南油気田の陳力力(ちん・りきりき)副総工程師(サブチーフエンジニア)によると、「深地川科1井」は地質条件が複雑で、掘削の難度が極めて高く、試掘の過程で垂直方向の不規則かつ頻繁に変化する10組の圧力系統、地下1万メートルで摂氏224度に達する高温、138メガパスカル(MPa)の超高圧環境など世界クラスの課題が待ち受ける。

   このため、同社と川慶鑽探などの企業は共同で技術開発に挑み、摂氏220度の超高温に耐える深井用の水ベース掘削液と油ベース掘削液の開発、中国が独自に開発した1万2千メートルの「特深井」全自動ボーリングマシンの採用などで難題の解決を図った。「深地川科1井」の設備の国産化率は9割以上に達する。

   「深地川科1井」の試掘は、震旦系の地層下における進化の秘密をさらに解き明かすものであり、1万メートル級の超深層石油・ガス資源の探査、新たな極超深層石油・ガス田形成・埋蔵地質理論の構築、中国の石油・ガスエンジニアリングの核心技術と設備能力の進歩にとっても重要な意義を持つ。pagebreak

20日、四川省広元市剣閣県で掘削作業が始まった「深地川科1井」。(剣閣=新華社配信/陳居偉)

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20日、四川省広元市剣閣県で「深地川科1井」の掘削開始に伴い、コンソールを操作するドリラー。(剣閣=新華社配信/陳居偉)pagebreak

20日、四川省広元市剣閣県にある「深地川科1井」。(小型無人機から、剣閣=新華社記者/蕭永航)pagebreak

20日、四川省広元市剣閣県にある「深地川科1井」。(小型無人機から、剣閣=新華社記者/蕭永航)

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