山間の市に大きな変化もたらす、高速道路網の整備進む　中国貴州省

   【新華社畢節７月２０日】中国貴州省畢節（ひっせつ）市ではこのところ、省都の貴陽市から畢節市金沙県を経て四川省瀘州市古藺（こりん）県に至る貴金古高速道路が舗装段階の大詰めを迎えている。緑化や電気機械、交通安全などのプロジェクトも進んでおり、開通に向かって工事が加速している。

   貴州省で建設中の牂牁（そうか）江特大橋。同橋は納晴高速道路（畢節市納雍県－黔西南プイ族ミャオ族自治州晴隆県）建設の重点プロジェクト。（２０２２年６月９日、パノラマ写真、小型無人機から、畢節＝新華社配信／鄧剛）

   畢節市は烏蒙山脈の奥深く、貴州、雲南、四川３省の境に位置し、幾重にも連なる山々の峰、縦横に走る谷がある。地元では高速道路網の整備に際し、貴金古高速道路の建設に尽力すること、同市納雍（のうよう）県と黔西南プイ族ミャオ族自治州晴隆県、納雍県と赫章県を結ぶ高速道路プロジェクトの建設推進を加速させることを提案。累計投資進捗率は納雍－晴隆が８９％、納雍－赫章が６１％に達した。

   同市交通運輸局の李永喜（り・えいき）局長は「大小さまざまな橋、アーチ橋、桁橋、つり橋、斜張橋が山と川に架かり、歴史と未来をつなぎ、畢節が貧困から小康（ややゆとりのある）状態へと美しく変化していく様子を見届けてきた」と語った。

   １２日、畢節市の百里杜鵑管理区の普底イ族ミャオ族ペー族郷迎豊村で、「こま回し」を体験する観光客。（畢節＝新華社配信／李華）

   貴州省は現在、観光シーズンに入っている。元々春の花の名所として知られる畢節市の百里杜鵑管理区は夏の避暑ブームにも沸き、地元の民宿はどこも予約が殺到している。管理区観光局の黄飛（こう・ひ）局長は「ツツジのシーズンを呼び水に、花見シーズン、避暑シーズン、温泉保養シーズンの三つの商品を展開し、徐々に拡大して四季折々の商品へと発展させていくことで、観光シーズンのボトルネックを解消していく」と述べた。避暑旅行シーズンにはさらに、火把節（たいまつ祭り）やクロスカントリー競走大会など多彩なイベントを開催し、今後とも緑水青山（豊かな自然）を、住民に恩恵を与え豊かさをもたらす「幸福を生む不動産」として大切にしていきたいとの考えを示した。（記者／向定傑）