中国の平均気温、世界を上回るペースで上昇 気候変動青書

中国の平均気温、世界を上回るペースで上昇 気候変動青書

新華社 | 2023-07-19 10:19:53

   【新華社北京7月19日】中国気象局がこのほど発表した「中国気候変動青書(2023)」は、22年の世界の平均気温が産業革命前(1850~1900年の平均値)を1・13度上回り、十分な気象観測記録が残る1850年から6番目の高さになり、2015~22年は観測史上最も暖かい8年だったと明らかにした。青書の要旨は次の通り。

  中国の年平均気温は世界を上回るペースで上昇しており、22年の平均地表気温は平年より0・92度高く、20世紀以降の暖かい3年に入った。1961~2022年の年平均降水量は増加傾向を示したが、地域差が大きく、青蔵地域(西蔵自治区、青海省、新疆ウイグル自治区の南部、四川省の西部、雲南省と甘粛省の一部)では顕著に増加、西南地域では全体として減少傾向となった。

  中国で極端な高温の発生頻度は顕著に増加し、22年は1961年以降最も多く発生した。中国の気候リスク指数も上昇しており、22年の高温・干ばつ指数は共に1961年以降の最高値をつけた。

  世界的な海洋温暖化は進み、平均海面水位が上昇している。世界の海洋貯熱量は1958~2022年、顕著に増加し、22年の平均海面水位は衛星観測史上の最高記録を更新した。中国沿海地域の海面水位も1980~2022年、加速度的に上昇し、22年は1980年以降の最高値をつけた。地表水の資源量は年により変化が激しく、中国最大の湖である青海湖の水位は18年連続で回復した。

  中国の植生被覆は着実に増加し、緑化が進んでいる。中国の正規化植生指数(NDVI)は2000~22年、大きく上昇した。代表的な植物の春季のフェノロジー(季節的現象)はより早くなる傾向が見られた。マングローブの面積は1973年から2000年まで減少、それ以降は増加に転じ、22年には240平方キロに達した。

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