ラン科新種の臥竜巻弁ラン。(資料写真、成都=新華社配信)
【新華社成都7月18日】中国四川省の臥竜国家級自然保護区管理局は16日、ラン科植物科学観測の最新成果として、新種の臥竜巻弁ランを発見したことを明らかにした。
同管理局の程躍紅(てい・やくこう)高級工程師(シニアエンジニア)は、中国科学院武漢植物園の胡光万(こ・こうばん)氏の研究チームと共同で、本種の形態学研究とDNA分子分析を行い、新種の植物であることを実証し、分布地区の特殊性から四川省の固有種であると確認した。これは同管理局が2020年に植物多様性モニタリング調査を開始して以来、研究者が発見・命名した6番目の新種となる。
程氏らは21年2月、保護区内の標高約1600メートルの地点にある渓谷の崖側でラン科マメヅタラン属の植物を発見し、8カ月にわたる観察と標本採集の後、中国科学院武漢植物園と共同で本種の研究を行った。
臥竜巻弁ランは多年生草本植物で、標高1600~1700メートルの針葉樹と広葉樹の混交林の幹に着生し、毎年9月から10月にかけて黄色い花を咲かせる。花は3枚のカモのくちばし形をした花弁からなり、花心は赤紫色を呈し、葉は倒卵状の楕円形をしている。
同保護区で22~23年に継続的に行われた現地調査を通じて、これまでに三つの個体群が比較的まばらに生息していることが明らかになった。中国科学院植物研究所による四川省西部の広範な調査に基づき、臥竜エリアが唯一の原産地であることが確認された。(記者/余里)pagebreak
ラン科新種の臥竜巻弁ラン。(資料写真、成都=新華社配信)pagebreak
ラン科新種の臥竜巻弁ラン。(資料写真、成都=新華社配信)