9日、夕日に照らされる三峡ダム。(小型無人機から、宜昌=新華社配信/王罡)
【新華社宜昌7月13日】中国の三峡ダムは10日、水力発電所の稼働から20年を迎えた。運営会社の長江三峡集団が同日発表した20年間の発電量は1兆6千億キロワット時余りで、2022年の全国の住民電力消費を賄える規模だという。
三峡発電所は設備容量(発電能力)が世界最大の水力発電所で、水力タービンを34基備える。総設備容量は2250万キロワットで、設計上の年間発電量は882億キロワット時に上る。西部の電力を東部に送る「西電東送」プロジェクト、南部と北部で電力を融通し合う「南北互供」プロジェクトの重要な電力源であり、華東地域や華中地域、広東省などに電力を供給している。
同発電所は2003年7月10日の1号機稼働後、12年7月に34基すべてが稼働。17年3月には累計発電量が1兆キロワット時を超えた。20年間で作り出した1兆6千億キロワット時のクリーン電力は、石炭4億8千万トン余り(標準炭換算)を代替し、二酸化炭素(CO2)排出量を13億2千万トン余り削減したことになり、中国のクリーンで低炭素、安全で高効率なエネルギーシステム構築を支えた。
三峡ダムは長江下流域への補水と通航条件の改善、渇水期の中下流域の工業・生活用水不足の緩和にも大きく貢献している。中下流域への補水実施日数は22年末時点で2300日、補水量は3600億立方メートルをそれぞれ超えた。洪水調節は66回実施され、2088億立方メートル超える水量を調節した。pagebreak
9日、夕日に照らされる三峡ダム。(小型無人機から、宜昌=新華社配信/王罡)pagebreak
10日、三峡ダムと長江右岸(南岸)の送電線。(小型無人機から、宜昌=新華社配信/鄭家裕)pagebreak
10日、三峡ダムと長江左岸(北岸)の送電線。(宜昌=新華社配信/鄭家裕)