雲南省昆明市晋寧区にある人気観光スポットで休日を満喫する観光客。(4月30日撮影、昆明=新華社記者/陳欣波)
【新華社北京7月13日】中国ではベビーカーやチャイルドシートの売り上げが伸びている。コンサルティング会社の灼識諮詢(CIC)はこのほど、ベビー用品大手の好孩子集団(グッドベビー)やベビー・チャイルド用品の展示会「CBME」などと「2023中国ベビーカー産業発展白書」を共同で発表した。中国のベビーカーの売上高は17年の126億6千万元(1元=約20円)から22年の151億7千万元に、チャイルドシートの売上高は43億1千万元から62億6千万元に増加した。向こう5年の年平均成長率はベビーカーが3・5%、チャイルドシートが9・6%と予測した。
中国のベビーカー企業は4月末時点で約3500社、チャイルドシート企業数は2400社に上る。華北地域や華東地域に集中、市場の参加者は多く、競争の激しい業界となっている。
電子商取引(EC)やインターネットの急発展に伴い、ネットで買い物をする消費者はますます増えている。EC大手アリババグループ傘下の「天猫(Tモール)」ではベビーカー・チャイルドシートの売上高が22年、前年比で10・4%増えた。客単価の上昇が増加の主因で、消費者の購買力が高まっていることがうかがえる。天猫でベビー・チャイルド用品業界を担当する王曦(おう・ぎ)氏は「ベビーカーとチャイルドシートはいずれも消費高度化の特徴を示しており、客単価はいずれも前年同期比30%上昇した。これは母子用品の消費者の購買力が十分にあることを示しており、同分野の業者にも十分な自信を与えている」と語る。「95後」と呼ばれる1995~99年生まれの世代は母子用品消費の主力になり、購買力は「85後」と呼ばれる1985~89年生まれの1・3倍に上るという。
CICは消費者調査の結果を踏まえ、ベビーカー産業の発展傾向として、①ベビーカー購入の際に消費者が最も注目する二つの要素は製品の安全性(66・7%)と快適度(61・7%)である②1990年以降に生まれた若い世代が消費の主力を担い、購買習慣に変化が表れている③軽量で便利な多機能のベビーカーへの需要が高まり、ベビーカーのスマート化への期待も高い-との3点を挙げた。