中国浙江省の古村落、星空観光で新たな息吹

   浙江省衢州市開化県長虹郷真子坑村に広がる星空。（資料写真、衢州＝新華社配信）

   【新華社杭州７月７日】中国浙江省衢州（くしゅう）市開化県長虹郷真子坑村は、省内を流れる銭塘江の源流に位置し、銭江源国家公園保護区にある伝統的な村でもある。

　 同村は四つの集落からなり、そのうちの一つ、高田坑集落は県内で最も標高が高く、保存状態のよい手つかずの自然が残されていることから、国家レベルの伝統的な集落に認定されている。

　 地元の村の幹部によると、高田坑村は「光害（ひかりがい）」がなく、空気も澄んでおり、青蔵高原に匹敵する透き通った星空を観測する条件がそろっている。今年は中国生物多様性保護・グリーン発展基金会によって「中国ダークスカイ星空保護地」が設置された。

　 生態系の真正性（中国の文化遺産の価値評価基準の一つ）を保護することを基本に、村ではここ数年、ダークスカイ公園と星空文化テーマ館を開設、天文館や星空観測キャンプ場などを組み合わせて、星空観光や研究旅行、文化芸術など多数の業態を融合させた農村ライフ空間を構築している。

　 古集落の特色にもなっている星空観測の人気スポットには、途切れなく観光客が訪れ、村では年間延べ約３万人の観光客を受け入れている。

　 観光資源となった星空は、この人里離れた山村に活気と経済効果をもたらした。星空は千年の歴史を持つ古い村を再生する鍵となっている。（記者／魏董華、段菁菁、崔力）pagebreak

   浙江省衢州市開化県長虹郷真子坑村にある保存状態の良い土造りの家屋。（資料写真、衢州＝新華社記者／段菁菁）pagebreak

   浙江省衢州市開化県長虹郷山頂にあるダークスカイ公園天文館と星空観測キャンプ場。（小型無人機から、資料写真、衢州＝新華社配信）