5日、中国科学院新疆生態・地理研究所とナイジェリア・アフリカ砂漠化対処イニシアチブが、ナイジェリア・カノ州で実施する砂漠化対策プロジェクトの現場。(カノ=新華社記者/郭駿)
【新華社アブジャ6月28日】ナイジェリア北部カノ州はサハラ砂漠に隣接している。同州の砂漠地帯を訪れ、中国科学院新疆生態・地理研究所とナイジェリア・アフリカ砂漠化対処イニシアチブが協力して行う砂漠化対策プロジェクトを取材した。現地では、中国が自身の実践に基づき世界に提案する「中国方案(プラン)」がナイジェリアの砂漠化対策にいかに貢献しているかを実感した。
イニシアチブの責任者、ウマル・ダヒル氏は同州の状況について、気候は乾燥し、土地は脆弱(ぜいじゃく)で、人口と生活需要の増加による不合理な土地利用と森林伐採が土地の劣化と砂漠化を深刻化させていると説明した。
ダヒル氏によると、プロジェクトは2022年、アフリカ連合(AU)が主導するアフリカ「緑の長城」計画の一部として開始された。現在はまだ立ち上げ段階だが、中国側の資金と技術によりナイジェリアの樹木十数種類から4種類を選んで試験植樹し、地元コミュニティでも試験的に普及させているという。
イニシアチブのメンバー、タミヌ・ラワル氏は、ボランティア1人を伴いプロジェクトの日常保守に従事している。ラワル氏は、砂漠地帯の植樹では困難も多く、水不足だけでなく、地元住民をいかに参加させるかも考える必要があると指摘。砂漠化対策の重要プロジェクトにおける中国政府と関連機関の動員力に敬服しているとし、中国に行き、中国技術者の砂漠化対策技術を学びたいと抱負を語った。
プロジェクトのボランティアを務めるバラ・ムハンマドさん一家は、代々同州のグワルマイ村に住む。近年は深刻化する砂ぼこりの問題に耐えられずに都市へ移住する人もいるが、ふるさとを離れたくない人も多いと指摘。今ではプロジェクトに希望を見いだした多くの村民が、自発的にプロジェクトを手伝い、自宅の周りにも植樹していると説明した。プロジェクトへの参加を通じて中国の砂漠化防止に関する成功事例も理解できたとし、長い時間がかかろうとも、村がオアシスに変わる日がくることを期待していると語った。pagebreak
5日、砂漠化対策プロジェクトで苗木を植えるスタッフ。(カノ=新華社記者/郭駿)pagebreak
5日、中国科学院新疆生態・地理研究所とナイジェリア・アフリカ砂漠化対処イニシアチブが、ナイジェリア・カノ州で実施する砂漠化対策プロジェクトの現場。(カノ=新華社記者/郭駿)pagebreak
5日、中国科学院新疆生態・地理研究所とナイジェリア・アフリカ砂漠化対処イニシアチブが、ナイジェリア・カノ州で実施する砂漠化対策プロジェクトの現場。(カノ=新華社記者/郭駿)pagebreak
5日、砂漠化対策プロジェクトで苗木を植えるスタッフ。(カノ=新華社記者/郭駿)pagebreak
5日、中国科学院新疆生態・地理研究所とナイジェリア・アフリカ砂漠化対処イニシアチブが、ナイジェリア・カノ州で実施する砂漠化対策プロジェクトの現場。(カノ=新華社記者/郭駿)pagebreak
5日、ナイジェリア・カノ州の砂漠化した村。(カノ=新華社記者/郭駿)