【新華社ブリュッセル6月25日】中国の習近平(しゅう・きんぺい)国家主席はこのほど、ベルギーのペリダイザ動物公園会長で創業者のエリック・ドム(Eric Domb)氏に返信し、中国とベルギー、中国と欧州の友好を引き続き積極的に促進するよう激励した。
ベルギーの著名な友好人士、ドム氏は20日、在ベルギー中国大使館を通じて貴重な返信を受け取った。「習近平主席にお送りした手紙には、ベルギーに訪問された当時の素晴らしい思い出をつづったほか、動物公園の近況もお伝えした」と語る。
習近平主席は2014年3月、ベルギーを公式訪問した際、フィリップ国王と共にペリダイザ動物公園のジャイアントパンダ園開園式に出席した。式典では、両国の元首夫妻が友情を象徴するモクレンの木に土を盛った。習近平主席は返信で、当時植樹したモクレンが満開の花を咲かせ、中国の「友情の使者」である2頭のパンダもすくすくと成長していることを知ってうれしく思うと述べた。
モクレンは、動物公園中国園の中心に植えられた。ドム氏によると、9年がたった今、木は真っすぐに伸びて大きくなった。
ドム氏が習近平主席に手紙を書いた日は、ちょうど中国のパンダ「天宝(ティエンバオ)」の7歳の誕生日だった。中国のパンダがベルギーでとても大事にされていることを習近平主席に伝えたかったという。
中国から雄のパンダ「星徽(シンホイ)」と雌の「好好(ハオハオ)」がベルギーに渡ったのは14年2月。2頭は動物公園が用意したパンダ園に暮らす。16年6月に天宝、19年8月には双子の「宝弟(バオディ)」と「宝妹(バオメイ)」が生まれた。
習近平主席は返信で、中国は現在、人と自然が調和・共生する中国式現代化を積極的に推進していると説明。多数の希少な絶滅危惧種が効果的に保護され、パンダは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種(EN)から危急種(VU)に引き下げられたと述べた。
動物公園があるエノー州のルクレルク知事は、中国の動植物保護の優れた成果を高く評価し、両国が引き続き協力して生物多様性保護を推し進め、人類の幸福増進のため貢献していく考えを示した。
習近平主席は返信で、中国とベルギーの関係発展は、両国各界の友好人士による長期の努力、無私の献身と切り離せないと指摘した。
人的・文化交流は両国関係の重要な構成要素となっている。ベルギーではここ数年、中国語教育が着実に発展。国内の研究大学のほぼ全てで中国語が学べるほか、小中学校でも毎年20~30校が中国語や中国文化に関する授業を取り入れている。宋代の文化に触れる「竜泉青磁展」や新疆ウイグル自治区を紹介する「新疆は良いところ」と題したイベントなども開かれ、両国の人々の相互理解や友情を力強く推進している。