【新華社北京6月9日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は8日の定例記者会見で、米国のバーンズ駐中国大使が7日に中国は医療用麻薬フェンタニルの生産を停止していないと非難したことについてコメントを求められ、次のように述べた。
中国政府は2019年5月、人道主義の精神に基づきフェンタニル類を全て規制し、違法な製造販売と乱用を防止するために重要な役割を果たした。米国も重要な受益国の一つのはずだが、米政府はなぜ恩を忘れ義に背き、中国公安部物証鑑定センターや国家麻薬実験室などの機関を不当に制裁するとともに、中国企業や個人を何度も起訴、制裁し、双方の麻薬禁止協力の基盤を深刻に破壊するのか。米国は協力を通じた国内麻薬問題の解決を模索したいのか、それとも中国への抑圧と抑止をより重要な位置に置きたいのか。(質問記者に対し)あなたがバーンズ大使に聞いてみればよい。
私が強調したいのは、中国政府は一貫して麻薬犯罪を厳しく取り締まっており、フェンタニル類を世界で最も早く規制したということだ。(中国は)有害化学品の規制が世界で最も厳しい国でもある。中国が「フェンタニルの前駆体をメキシコ経由で米国に輸出している」というのは偽りの情報だ。米国内のフェンタニル危機の根源は自国にあり、国内需要と国内供給を減らすことが根本的な対策だ。米国がすべきなのは、他国を中傷し、責任を押し付けることでなく、自ら反省し、国内の処方薬の管理と麻薬の危険性の宣伝を強化し、国内の麻薬需要を減らすことだ。