河北省で唐代古墓群を緊急発掘 墓7基を発見

河北省で唐代古墓群を緊急発掘 墓7基を発見

新華社 | 2023-06-05 13:22:50

   発掘調査で出土した紅陶罐(こうとうかん)、磁碗、灯盞(とうさん、灯火具の油皿)、鉄製鐎斗(しょうと)などの器物。(資料写真、邯鄲=新華社配信)

   【新華社邯鄲6月5日】中国河北省邯鄲(かんたん)市邱(きゅう)県の邱県文物保護管理所は、同県で実施されている複合都市開発プロジェクトで4月に古墓群が見つかったと明らかにした。同省文物考古研究院が地元の文化財保護部門と合同で緊急発掘調査を行い、これまでに唐代中~末期の磚室墓(せんしつぼ、れんが墓室を築いた墓)7基を発掘した。

  同管理所の李亜瓊(り・あけい)所長は、緊急発掘調査の面積は375平方メートルで墓の保存状態も良好だとし、墓の形状は3基が馬蹄形、3基が円形、1基が棺形で、紅陶罐(こうとうかん)や青磁碗、銅銭など20点(組)が出土したと説明した。

  発掘プロジェクトの責任者を務めた劉爽(りゅう・そう)氏によると、唐代墓の中で馬蹄形の墓室と瓦片を積み重ねた墓壁は珍しいという。4号円形磚室墓は規模が比較的大きく、被葬者の身分が比較高いとみられる。墓室内の木造構造には柱や門、窓、椅子などがあり、埋葬習慣が日常生活の再現に変化したことを示している。墓誌に記載された被葬者は〇君(欠損で判別できなかった)と夫人の劉氏で洺州(めいしゅう)平恩県(現在の邱県)の出身。咸通8(867)年に一族墓地に埋葬したと記されていた。

  李氏は発掘した古墓群について、唐代の墓の分布や形状、家族文化、葬儀・埋葬習俗などを研究する上で確かな実物資料になると語った。(記者/杜一方)pagebreak

   発掘調査で出土した馬蹄形墓室。(小型無人機から、資料写真、邯鄲=新華社配信)

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