RCEP、中国浙江省の貿易企業の日本市場開拓を後押し

RCEP、中国浙江省の貿易企業の日本市場開拓を後押し

新華社 | 2023-06-04 17:41:05

   浙江省湖州市の子ども服輸出企業で調査研究を行い、RCEP原産地証明書の関連手続について指導する税関職員。(資料写真、杭州=新華社配信)

   【新華社杭州6月4日】地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が2日、フィリピンで発効した。これにより、同協定は全15の加盟国で発効したことになり、これらの国々の企業と消費者が享受できる恩恵は拡大し続けている。

   RCEP実施前、中国の紡績メーカー浙江凱喜雅国際が扱う絹織製品の日本向け輸出事業は伸び悩んでいた。RCEP実施後、同社はRCEPに基づく原産地証明書を申請し、改めて日本市場の開拓に乗り出した。2022年に同社が申請し受領したRCEP原産地証明書は536件、関税減免を受けた輸出貨物額は7365万3千ドル(1ドル=約140円)で、減免税額は73万7千ドルとなり、輸出事業は20%の伸びとなった。

   化学繊維メーカー浙江恒逸石化銷售の徐志炎(じょ・しえん)国際営業総監によると、今年に入ってから、同社は計164件のRCEPに基づく原産地証明書を取得しており、RCEPの枠組みにより輸出した貨物額は2057万7400ドルとなった。徐氏は「RCEP実施後、海外顧客のためコストを90万ドル近く削減し、当社製品の国際競争力を大幅に高めた」と述べた。

   RCEPの実施後、多くの浙江省特産品のRCEP加盟国向け輸出が大幅に増加した。日本は紹興黄酒の最大の輸出市場として、RCEPの枠組みの下で黄酒の輸入関税を3回連続引き下げており、日本到着後の関税率は1リットル当たり42・4円から36・34円まで下がった。22年の紹興黄酒の輸出額は前年比25・4%増の約1億1千万元(1元=約20円)で、うち日本への輸出は52・3%増の6千万元となった。

   浙江省杭州税関のデータによると、RCEPの発効と実施から4月末までに、同税関は管内の企業2609社に対してRCEP原産地証明書を7万3200件発給した。関税減免の恩恵を受けた貨物額は251億7600万元、関税減免額は約2億8100万元だった。(記者/魏董華)pagebreak

   化学繊維メーカー浙江恒逸石化銷售で、製品の輸出状況を確認する税関職員。(資料写真、杭州=新華社記者/魏董華)pagebreak

   日本など海外にポリエチレン袋を輸出する企業を訪れ、RCEPによる恩恵について尋ねる税関職員。(資料写真、杭州=新華社配信)pagebreak

   管内の黄酒メーカーで、製品の輸出状況を把握する杭州税関所属の紹興税関の職員。(資料写真、杭州=新華社配信)

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