【新華社北京6月3日】中国北京市でこのほど、2023中国サイエンスフィクション(SF)大会が開かれ、中国SF研究センターと南方科技大学科学・人類想像力研究センターが「2023年中国SF産業報告」を発表した。中国のSF産業は順調に成長し、2022年の総売上高は877億5千万元(1元=約20円)に上った。
うちSF小説は前年比12・6%増の30億4千万元で、やや鈍化した。電子書籍(書籍・雑誌の電子版、ネットオリジナル作品)は35・6%増の13億7千万元で大きく伸び、初めて紙媒体を超えた。SF小説産業は紙媒体、電子書籍、オーディオブックの3市場でバランスの取れた発展が進んでいる。
22年に上映されたSF映画は21本、既存作品の映画化がコンテンツの中心となり、興行収入は82億4千万元だった。国内のSF映画の製作能力は一段と高まり、国産作品は10本で、興行収入はSF映画全体の67%を占めた。22年の映画興行収入トップ10のうちSFは4作品で、うち「独行月球(MOON MAN)」が31億元で2位となった。
ネット映画の売上高が減少する中、国産SFネット映画はおおむね安定した発展を維持した。各動画プラットフォームで22年に配信が始まったSFネット映画は26作でネット映画総数の6・7%を占め、作品数は減少したもののシェアは拡大した。
SFゲームの売上高は565億元、うちモバイルゲームは562億元を占めた。国産SFゲームの海外での販売が好調だった。