２３年版の「中国生物種リスト」発表　１４万８６７４種収録

「中国生物種リスト」（２０２３年版）の表紙。（資料写真、北京＝新華社配信）

   【新華社北京６月３日】中国科学院生物多様性委員会はこのほど、「中国生物種リスト」（２０２３年版）を発表した。中国科学院動物研究所が主導し、同院の植物研究所、微生物研究所、成都生物研究所、海洋研究所などが共同で作成した。

   ２３年版に収録された生物種とその下位分類は１４万８６７４種。うち動物は６万９６５８種、植物は４万７１００種、真菌は２万５６９５種、原生動物は２５６６種、クロミスタは２３８１種、細菌は４６９種、ウイルスは８０５種だった。２２年版に比べ、生物種は１万２７種、下位分類は３５４種増えた。うち真菌は生物種が８２０２種、下位分類が３２０種増え、新規収録数が最も多かった。

   中国科学院生物多様性委員会の馬克平（ば・こくへい）副主任兼秘書長は「生物多様性は人類の持続的な発展に向けた重要な基盤で、生物種リストはある国または地域の生物多様性資源の豊富さを示す基本的なデータとなる」と説明。リスト作成には、中国の生物多様性の実情を把握し、生物多様性の研究と保護を促進する狙いがあるとした。

「中国生物種リスト」の経年データ量の変化を示すグラフ。（資料写真、北京＝新華社配信）

   同委員会は０８年から、国内の専門家を動員し、中国の生物種に関する公開データを全面的に収集・整理、分類学専門家による一つ一つのデータの確認を経て、「中国生物種リスト」を作成・公表している。中国は生物種リストを毎年発表している唯一の国となっている。