【新華社寧波6月2日】中国浙江省寧波市で5月16日、第3回中国・中東欧諸国博覧会と国際消費財博覧会が開幕した。チョコレートからワイン、スキー板から小型飛行機まで展示品は6カテゴリー、5千品目以上に上る。そのうち3千品目は新製品で、新製品の相次ぐ披露は中国の消費高度化の新たなトレンドを映している。
今回初めて設置されたサービス貿易展示エリアでは、チェコのプラハ旧市街広場やポーランドのクラクフ旧市街、ハンガリーのマーチャーシュ教会などの観光特設ブースが設けられ、中東欧諸国の観光部門と関連企業が中国の人々に各国の名所旧跡や自然の風景をアピールしている。
5月16日、第3回中国・中東欧諸国博覧会と国際消費財博覧会の中東欧展。(寧波=新華社記者/黄宗治)
ポーランド政府観光局北京事務所のパウラ・グミエンナ所長代理は「中国人観光客は世界の多くの場所に足を伸ばしている。彼らの観光ニーズは成熟と多様化が進みつつあり、これまでと比べて相対的にニッチな国をじっくり観光するというのが一種の流行になっている」と述べた。
ハンガリーの貴腐ワインやギリシャのコザニ産サフラン、ギリシャのリキュール「ウーゾ」など欧州連合(EU)の地理的表示(GI)産品も勢揃いした。このカテゴリーの展示エリアが設置されたのは今回が初めて。
5月16日、会場で自社のスキー用品のデモンストレーションをするスロベニア出展企業の代表者。(寧波=新華社記者/黄宗治)
ポーランドの化粧品メーカー、フォースターリングスとナチュラティブはともに天然、健康をセールスポイントとしている。ナチュラティブの輸出担当者は「中国人消費者はますます品質を重視するようになっており、当社の製品は受け入れてもらえると確信している」と自信を示した。
スキー・スノーボード用品などの生産を手がけるスロベニアのエランは今回が初出展となる。同社は会場に屋内スキー場をつくってスキー板やスノーボード、ウエア、ヘルメットなどを展示しており、ブースは訪問者で賑わっている。中国総代理店、北京雪伊蘭体育発展の曹興(そう・こう)副総経理は「22年の北京五輪がきっかけとなり、ウインタースポーツが中国で流行しつつある」とし、「中国進出当時はエランのスキー板・スノーボードの販売数は年間数百セットにとどまっていたが、今や約2万セットにまで増えている」と語った。
エラン幹部のレオン・コロセク氏は「中国南部では多くの都市で屋内スキー場の建設が進められている。今回の博覧会を機に中国南部の市場を開拓し、向こう数年は中国市場で2桁の伸びを達成していきたい」と述べた。