中国の伝統楽器「二胡」を知ろう

中国の伝統楽器「二胡」を知ろう

新華社 | 2023-06-02 10:23:15

   江蘇省無錫市新呉区梅村の工房に並べられた二胡。(3月28日撮影、無錫=新華社記者/李任滋)

  【新華社北京6月2日】二胡(にこ、アルフー)は、中国の伝統的な弦楽器。共鳴器の片側にヘビの皮を張り、2本の弦を馬の尾の毛で作られた弓で演奏する。しばしば「東洋のバイオリン」と例えられる。

  もともと遊牧民族の楽器「胡琴」から発祥したものとされ、唐代から漢民族に伝わり、長い間独自の発展を遂げ現在に至っている。

   主な楽曲としては、「二泉映月」をはじめ、沈んだ音色で落ち着いた哀愁感を前面に出す作品もあれば、複数の奏法を駆使し、馬の疾走感を生き生きと表現した速いテンポの「賽馬」もあり、幅広いスタイルをこなす楽器である。

   二胡はこの100年以来、ガット弦をスチール弦に変えたり、糸巻の部分を木製から金属製にしたりするなど改良を繰り返してきた。とくに民国時代の二胡演奏家、劉天華(りゅう・てんか)氏は、西洋楽器の演奏にならって押弦位置を五つのポジションに分けることで、二胡の音域を拡大した。また二胡専門学科を立ち上げ、国内初の二胡教本を編さんし、数多くの練習曲と独奏曲を作曲するなど、二胡の発展において大きな役割を果たした。pagebreak

   江蘇省無錫市新呉区梅村の二胡文化園に建つ、「阿炳(あへい)」の通称で知られる二胡演奏家、華彦鈞(か・げんきん)氏の像。(資料写真、無錫=新華社配信)pagebreak

   西蔵自治区ラサ市のポタラ宮広場で行われた「フラッシュモブ」で二胡を演奏する女性。(2018年12月31日撮影、ラサ=新華社記者/劉東君)pagebreak

   愛知県名古屋市の「第14回桜二胡音楽会」で演奏する市民楽団「チャン・ビン二胡演奏団」。(2019年4月7日撮影、名古屋=新華社記者/彭純)pagebreak

   河北省邯鄲市郵政局が発行した二胡演奏家、劉天華氏の記念切手。(2012年4月12日撮影、邯鄲=新華社配信/王九忠)pagebreak

   2022年11月13日、来日30周年記念コンサートで演奏する二胡演奏家の張濱(チャン・ビン)氏。(名古屋=新華社記者/楊光)

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