中国企業の投資、タイの経済回復に寄与 タイ高官

中国企業の投資、タイの経済回復に寄与 タイ高官

新華社 | 2023-06-01 13:04:36

   【新華社バンコク6月1日】タイ東部に位置する「東部経済回廊(EEC)」のチュラ・スックマーノップ事務局長はこのほど、バンコクで新華社の単独インタビューに応じ、中国のタイ投資はここ数年増え続けているとし、新エネルギー車(NEV)産業を目玉とする中国の投資は、関連する産業チェーンや技術も呼び込み、タイの経済回復とグリーン(環境配慮型)発展を促していると述べた。

   タイはここ数年、東南アジアの主要な自動車生産拠点として、ますます多くの中国企業から新エネ車生産への投資を受け入れており、これはタイ政府の新エネ車発展政策とも一致した。

   スックマーノップ氏は「タイ市場および近隣国への輸出ニーズを満たすため、多くの中国企業がタイに進出しているか、タイへの投資を計画している。タイはこの先、より多くの電気自動車(EV)を輸出するだろう」と述べた。

   タイ自動車産業協会のデータによると、中国ブランドは2021年、タイの純電気自動車(BEV)市場の約9割を占めた。中国の上海汽車集団傘下の「MG(名爵)」や長城汽車などがEECに工場を設けており、比亜迪(BYD)や哪吒汽車(Neta)などもタイへの投資を計画している。

   タイ政府は30年までに自動車生産台数に占めるEVの割合を30%に拡大する計画である。タイのメディアと市場調査機関によると、タイのBEV販売台数は21年の2千台弱から22年には1万台に迫り、23年は倍増する見通しという。

   同氏は、中国の新エネ車メーカーが自動車部品やタイヤ、車載電池、充電ポールなど産業チェーン関連企業による投資も呼び込み、現地に雇用を創出すると同時に、技術や人材育成分野でも貢献し、タイの労働力スキルの向上に役立っているとした。

   18年から23年第1四半期(1~3月)までにEECへ投資した外資系企業のうち、中国からの投資は全体の10%を超え、最大の投資元の一つとなった。

   中国はタイの経済成長に大きく貢献した。産業提携や直接投資のほか、中国はタイ最大の観光客送り出し国の一つであり、多くの中国人観光客の来訪はタイ観光業の成長をけん引した。

   同氏は「タイと中国の経済関係は緊密で、投資だけでなく、人的往来も活発である。新型コロナウイルスの発生後、一部の経済・貿易活動が影響を受けたが、良好な基盤に支えられ、迅速に回復すると信じている」と述べた。(記者/陳家宝、林昊)

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