スマート技術、中国経済の質の高い発展の新たな原動力に

スマート技術、中国経済の質の高い発展の新たな原動力に

新華社 | 2023-05-25 09:15:24

   18日、第7回「世界スマート大会」で重慶忽米網絡科技が披露した、工業シナリオ向けの産業デジタルエンパワーメントプラットフォーム。(天津=新華社記者/宋瑞)

   【新華社天津5月25日】中国山東省済寧市竜拱港にある埠頭(ふとう)の生産作業エリアでは、一台の無人平床トレーラーがコンテナの積み下ろしの「指示」を受け、コンテナを指定の場所まで正確に運んでいる。しかし、実際に車を操作する「ドライバー」は、500キロ以上離れた天津市で開催されていた第7回世界スマート大会(WIC)の経緯恒潤のブースにいた。

  自動車エレクトロニクスの開発などを手掛ける北京経緯恒潤科技のコンサルティング事業部責任者、蘇鴻傑(そ・こうけつ)氏は「遠隔制御による伝送遅延は15ミリ秒以下となっている」と述べ、この遠隔運転オペレーティングシステムは第5世代移動通信システム(5G)のプライベート通信網を利用しており、トレーラーに搭載したLiDAR(ライダー)、ミリ波レーダー、AI(人工知能)カメラなどのセンサーデバイスを通して伝送された車両情報をリアルタイムに把握することで、遠隔運転操作室にいる「ドライバー」は車両の状態をあらゆる角度から確認できると説明した。

  WICの会場を回ると、さまざまなスマートテクノロジー製品があらゆる分野で幅広く応用され、中国の経済と社会の質の高い発展を促進する重要な原動力となっていることが分かる。

  大会では、中国のインターネット検索大手、百度(バイドゥ)の対話型AI「ERNIE Bot(文心一言)」、音声認識技術大手の科大訊飛(アイフライテック)の大規模言語モデル「SparkDesk(星火認知)」、インターネットセキュリティー大手の三六零安全科技の大規模言語モデル「360智慧大脳」およびAI画像生成ツール「360鴻図」などの生成系AI製品が、自然な対話を通じてユーザーのタスクを理解し、実行してみせた。多くの来場者が興味津々な様子で体験していた。

  スマートテクノロジーの展示会場では、来場者はほのぼのとした愛らしいロボットにコーヒーを入れてもらい、5GとAIを組み合わせた遠隔受診を体験し、仮想現実(VR)ヘッドセットを装着して遠方にある工場の生産ラインを歩き回ることもできる。生産の進捗状況やデータがリアルタイムで目の前に現れ、あたかも映画「レディ・プレイヤー1」で描かれたメタバース空間に入り込んだような感覚になる。

  中国のAIはここ数年急速に発展し、経済や社会にもたらす成果は目覚ましい。AIの中核産業の規模は5千億元(1元=約20円)を超え、代表的な企業は4200社以上ある。北京や天津などに国家次世代AIイノベーション発展試験区18カ所、オープンイノベーション・プラットフォーム32カ所を設置し、協調的で開かれたAIイノベーション・システムの構築に注力している。(記者/毛振華、宋瑞)pagebreak

   18日、世界スマート大会で来場者にコーヒーを入れるロボット。(天津=新華社記者/宋瑞)pagebreak

   18日、世界スマート大会で披露された、新エネルギーのインテリジェント・コネクテッドカー(ICV)のコンセプトモデル。(天津=新華社記者/宋瑞)pagebreak

   18日、世界スマート大会でAI書道ロボットの巧みな筆使いに見入る来場者。(天津=新華社記者/宋瑞)pagebreak

   18日、第世界スマート大会の会場でパフォーマンスを披露するロボット。(天津=新華社記者/宋瑞)

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