浙江省杭州市の天目山でネギ属植物の新種を発見

浙江省杭州市の天目山でネギ属植物の新種を発見

新華社 | 2023-05-15 16:45:23

2022年9月末に西天目山で発見された「天目韮」。(杭州=新華社配信/徐躍良)

   【新華社杭州5月15日】中国浙江省の植物学者はこのほど、同省杭州市の天目山でネギ属の新種植物「天目韮(テンモクニラ、学名:Allium tianmuense)」を発見したと明らかにした。数年間にわたる研究をまとめた論文は、国際的植物分類学誌「Phytotaxa」の5月5日号に掲載された。

   論文の責任著者で浙江自然博物院研究館員の徐躍良(じょ・やくりょう)氏によると、同省の植物学者はここ数年、新版「浙江植物誌」の編さんに向け、幅広く野外調査を行ってきた。同省森林資源監測センターの陳征海(ちん・せいかい)教授級高級工程師(シニアエンジニア)が2019年に同市臨安区の西天目山エリアで野外調査を実施した際、初めてこの多年草を発見した。標高千~1500メートルの落葉広葉樹林に生育し、葉の形はニラのように平たく、ネギのように中が空洞になっていることから暫定的にネギ属の新種と判断、発見地にちなんで「天目韮」と命名した。

「天目韮」の花序。(資料写真、杭州=新華社配信/徐躍良)

   植物学者が天目韮の形態学的分析を行ったところ、ネギ属チョウセンヤマラッキョウ(学名:Allium sacculiferum Maxim)の仲間の特徴を備えていることが分かった。その後、研究室でのDNA分析により、ネギ属チョウセンヤマラッキョウの一種であることが確認された。このグループで最もよく知られている植物はラッキョウとヤマラッキョウだが、天目韮は葉の形、花序、花糸(かし、雄しべの線状部分)、生物季節相がこれらと異なっている。

   徐氏によると、ニラは一年中栽培が可能だが、ネギ属植物の多くは冬に枯れて春に成長する「冬枯れ型」であり、その中で天目韮は珍しい「夏枯れ型」であるという。毎年9月、天目山が秋を迎えると芽吹いて花を咲かせ、花期の終わりに葉が生える。冬が来て万物が枯れる頃には、青々と生い茂って生気がみなぎり、翌年5月になると徐々に枯れていく。

   また、その繁殖も二つの方法を維持している。徐氏によると、天目韮の一部の株は花を咲かせて種子で繁殖し、一部は花序に珠芽(しゅが、むかご)を形成し、花茎が枯れて地面に触れると珠芽が落ちて根を張る。珠芽繁殖も植物の繁殖法の一つで、ネギ属のノビルもムカゴで繁殖する。

   ネギ属植物は世界に1200種余りあり、単子葉植物では最大の属の一つで、中国には145種が分布している。徐氏は、ネギ属植物は寒帯、冷温帯の気候区を好むため、華東・華中地域には品種が少なく、今回の発見により華東地域のネギ属植物資源が豊富になったと話している。(記者/馮源)

珠芽(しゅが、ムカゴ)を付けた「天目韮」の株。(資料写真、杭州=新華社配信/徐躍良)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。