吉林省、田畑の生態守る「緑の城壁」づくりを推進

吉林省、田畑の生態守る「緑の城壁」づくりを推進

新華社 | 2023-05-09 15:46:30

   吉林省通化市輝南県の市街地の川沿いに建設された緑と水の回廊プロジェクト。(資料写真、長春=新華社配信)

  【新華社長春5月9日】中国吉林省は緑と水の回廊づくりや国土緑化などに地道に取り組み、強固な田畑の生態バリアを築き続けている。同省自然資源庁、水利庁、林業・草原局への取材で明らかとなった。

  中国有数の食糧生産規模を持つ同省は、国家食糧安全保障の一翼を担うため田畑の防護林を体系的に建設するプロジェクトを打ち出している。生態環境がぜい弱な防護林網に体系的な補充、整備、強化を施して完全な防護林体系を構築し、生態防護機能の向上に努めている。

  専門家は田畑における防護林網について、風速を弱め、農作物の倒伏を軽減し、霜の降りない期間を増やすことで、農作物を10%以上増産できるようになると指摘。田畑に「緑の万里の長城」を築くようなものだと紹介した。

  省内北西部に広がる農業と牧畜業を行う農牧交錯地帯には、ホルチン砂地やソーダ質・塩性・アルカリ性土壌が分布し、生態環境は比較的ぜい弱とされる。砂漠化問題に対処するため、同省の林業・草原部門は田畑の防護林の更新や改造などの生態環境プロジェクトを実施、2016年から22年6月までに砂漠化した土地183万1500ムー(約12万2100ヘクタール)を改良した。

  省内には松花江、鴨緑江、図們江(ともんこう)、遼河などの水系が流れ、密集した河川網が形成されている。水や土壌の保全も防護林体系づくりの重要な一部分であることから、同省の水利部門はここ数年、川や湖の緑化、美化の取り組みを続け、22年までに省全体で緑と水の回廊を2700キロ近く建設した。(記者/金津秀)pagebreak

   吉林省通化市通化県を流れる改修後の烏拉草溝河の夜景。(資料写真、長春=新華社配信)

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