20日、二十四節気、穀雨の伝統行事や習慣をイラストで示した。(北京=新華社配信/魏欣悦)
【新華社北京4月20日】穀雨は二十四節気の6番目で、春の最後の節気とされている。
▽田植え
穀雨は「雨生百穀(春雨が百穀を生む)」という言葉に由来する。この時期は田畑に植えたばかりの苗、播いたばかりの種が最も雨の潤いを必要としている。穀雨は雨水、小満、小雪、大雪などと同様に降水現象を表す節気で、季節に対応した古代の農耕文化が反映されている。
▽茶摘み
「穀雨茶」は穀雨の日に摘んだ新鮮な茶葉から作ったお茶で、午前に摘むのが最良とされる。葉はみずみずしい青緑色で柔らかく、さまざまなビタミンやアミノ酸を豊富に含む。
▽ボタン観賞
中国山東省菏沢(かたく)市や河南省洛陽市では、穀雨の時期にボタンフェアが開催される。
▽倉頡(そうけつ)を祭る
前漢期の思想書「淮南子(えなんじ)」によると、黄帝が春の終わりから夏の初めの時期に勅令を出して倉頡による漢字の発明成功を発表した当日、天から穀物の雨が降ったという。清明節では黄帝を祭り、穀雨の日では倉頡を祭るのが千年以上続く民間の伝統となっており、毎年穀雨の日には陝西省白水県で「倉頡廟会」が開かれる。
▽「春」を食べる
春に芽吹くセンダン科の落葉高木、チャンチン(香椿)の若葉を摘んで食す。中国語で「椿」は「春」と同じ発音であることから「春を食べる」とも言う。
▽海祭り
穀雨は漁師が海に出て魚を捕る「壮行節」とも呼ばれる。海祭りでは、漁師が供物を海神廟の前に供える、あるいは海まで運び祈りを捧げる。銅鑼や太鼓を打ち鳴らし、爆竹を燃やして海に向かって祈りを捧げる様子は、実に盛大な雰囲気となる。