襄陽市の古隆中風景区。(3月21日撮影、襄陽=新華社記者/肖芸九)
【新華社武漢4月20日】中国湖北省襄陽(じょうよう)市の古隆中(こりゅうちゅう)は、後漢~三国時代の傑出した政治家・軍事家、諸葛亮(しょかつりょう、孔明)が若き日に隠せいし、晴耕雨読していた地であり、1996年に全国重点文物保護単位(国宝・重要文化財に相当)に指定されている。三国志の英雄劉備(りゅう・び)が三顧の礼で諸葛亮を軍師に迎えた故事の舞台でもあり、「賢を求め、才を重んじる」文化は三国志の古跡が多く残る同市に今も受け継がれている。
古隆中から10キロ余り離れた襄陽市の中心市街地で3月下旬、資本や人材の誘致について話し合う会議「2023襄陽資金・人材誘致の質の高い発展大会」開かれた。国内外の専門家、著名起業家、高度人材ら約500人が参加し、同市が質の高い発展を進めるための新たなアイデアや技術、コンセプトを提案した。
自動車電子実験室とスマート農業に関する二つのプロジェクトを提案した上海応用技術大学理学院の鄒軍(すう・ぐん)教授は「『企業誘致による資金導入』から『企業誘致による人材導入』にいたるまで、人材を熱望する地元政府の思いが、私に故郷で起業する意欲と自信を与えた」と語った。
同市は会議で、新規事業として立ち上げられた30大学の人材募集ステーションと10企業の技術革新プラットフォームにライセンスを授与し、学者11人を市の政策決定コンサルタントに任命した。官学連携プロジェクト12件、産学連携プロジェクト26件、人材イノベーションチーム連携プロジェクト24件も締結された。
スマート製造や新素材、現代農業などの分野を含むハイテク技術産業プロジェクト46件も集中調印され、総投資額は741億3500万元(1元=約19円)に上った。
同市は2022年7月、人材の誘致・育成や分類・評価、報酬・奨励などに関する一連の革新的措置を制定。企業新規雇用者への最高30万元の生活補助や顕著な功績を挙げた人材への「人材マンション」(高度人材向け賃貸住宅)の無償提供などを打ち出した。
襄陽市が昨年新たに誘致したハイレベルなイノベーション・創業チームは70団体。常勤の博士、修士人材の誘致は1600人で前年同期に比べ5割増えた。同市の昨年の域内総生産(GDP)は5828億元に上り、全国の地級(省級の下の行政区画)都市のトップ20に初めてランクインした。(記者/惠小勇、梁建強、侯文坤)pagebreak
企業の生産ラインを視察する専門家や大学教授、企業家。(3月21日撮影、襄陽=新華社配信/劉江)pagebreak
「2023襄陽 資金・人材誘致の質の高い発展大会」の会場。(3月21日撮影、襄陽=新華社配信/江旭東)