オオバコ科の絶滅危惧種「豊都車前」、中国四川省で初発見

オオバコ科の絶滅危惧種「豊都車前」、中国四川省で初発見

新華社 | 2023-04-18 16:30:58

   【新華社成都4月18日】中国四川省の林業・草原局はこのほど、同省宜賓(ぎひん)市にある大学、宜賓学院の研究チームが、オオバコ科オオバコ属の中国固有種「豊都車前(Plantago Fengdouensis)」の野生個体群を同省で初めて確認したと発表した。

   豊都車前は2001年に初めて見つかり、国家2級保護植物に指定されている。

四川省宜賓市江安県の橙花島に分布する豊都車前の個体群。(資料写真、成都=新華社配信)

   同学院農林・食品工程学部の教員、高剛(こう・ごう)さんが学生帯同して同市江安県橙花島で実施した野外調査で、群生する豊都車前1800株余りを発見した。豊都車前の野生個体群としては過去最大の規模となる。

   高さんの発見は、豊都車前を初めて発見したメンバーの1人、中国科学院武漢植物園の王勇(おう・ゆう)博士の鑑定により、同種であると確認された。

四川省宜賓市江安県の橙花島に分布する豊都車前。(組み合わせ資料写真、成都=新華社配信)

   武漢植物園の専門家が06年に中国の学術誌「植物科学学報」に発表した論文によると、豊都車前は三峡ダム湖地区の水位変動帯で見つかった固有種で、それぞれ重慶市忠県、豊都県、巴南区にある三つの長江中州にのみ分布している。今回の発見により、野生の豊都車前が絶滅していないことが改めて確認された。

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