【新華社ベルリン3月31日】欧州特許庁(EPO)は28日、2022年の特許指数リポートを発表した。同庁が受理した中国からの特許出願件数は前年比15・1%増の1万9041件と過去最多を記録し、伸び率は主要特許出願20カ国・地域の中で最も高かった。
同庁が22年に受理した特許出願件数は2・5%増の19万3460件。上位5カ国は米国、ドイツ、日本、中国、フランスの順だった。中国のほか、米国と韓国もそれぞれ2・9%、10・0%増加したことが全体の伸びを押し上げた。
企業別ランキングでは、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が27%増の4505件となり、引き続きトップに立った。2位以下には韓国総合家電大手のLG、アメリカ半導体大手のクアルコム、韓国複合会社のサムスンが続いた。中国企業ではスマートフォン大手のOPPO(オッポ)、通信機器大手の中興通訊(ZTE)、IT大手の騰訊控股(テンセント)、パネル大手の京東方科技集団(BOE)、スマホ大手のvivo(ビボ)、インターネット検索大手の百度(バイドゥ)、スマホ大手の小米科技(シャオミ)、車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)が上位50位に名を連ねた。
技術分野別では、デジタル通信分野に関する特許出願件数が11・2%増の1万6705件で最多となり、次に医療技術(1万5683件)、コンピューター技術(1万5193件)が続いた。
同庁のヒメネス報道官は新華社記者の書面インタビューに応じ、中国からの特許出願件数はこの5年で2倍以上になり、全体に占める割合はすでに10%に迫ったと指摘。中国はデジタル通信、コンピューター技術、人工知能(AI)の面で有力な存在になっているだけでなく、バイオテクノロジーや医療技術などの分野でもますます活気づいていると評価した。さらに、中国は近年来、知的財産権保護を非常に重視し、それを経済成長の鍵となる重要な要素の一つと位置付けており、EPOへの特許出願件数がたびたび過去最多を更新していることは、世界の知財権保護にとっても大きな意義を持つとの見解を示した。
EPOの本部はドイツのミュンヘンにあり、欧州の多くの都市に事務所を置いている。同庁によって付与された特許は、EPO加盟国で有効となっている。