【新華社シュトゥットガルト3月28日】ドイツ自動車大手メルセデス・ベンツグループのオラ・ケレニウス取締役会会長はこのほど、ドイツ・シュトゥットガルトで新華社の単独インタビューに応じ、「中国は世界の最大の自動車市場で欧州と北米の市場を合わせた規模を上回っており、われわれは中国自動車市場が今後も成長を続けると信じている」と述べた。また、イノベーションのペースが非常に速く、消費者の技術イノベーションに対する受容度が高い中国市場は、メルセデス・ベンツにとって自動車業界の先端技術を検証する市場の一つだとの見方を示した。
同社は2022年、中国市場で75万台余りの乗用車を販売した。これは同社の世界総販売台数の3分の1を上回っており、中国は同社にとって最大の市場で、重要な市場の一つでもある。
ケレニウス氏は「中国における事業展開の次のステップとして、研究開発費支出拡大、現地技術イノベーション・エコシステムとの協力強化、純電気自動車(BEV)導入、スマートコネクテッドカーの開発推進などを計画している。私の考えでは、われわれの準備中の製品を検証するには、中国ほどエキサイティングな市場はない」と述べた。
同社は23年、中国市場に6モデルのEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)を含む16モデルの新車を投入し、年末までに中国市場での新エネルギー車(NEV)ラインアップを17モデルに拡充する予定だ。
同社は北京と上海に研究開発センターを設立しており、中国にはドイツ本部を除いて最も包括的なイノベーション分野の研究開発ネットワークを有している。ケレニウス氏は、中国での研究開発・イノベーションは極めて重要だとし、これはメルセデス・ベンツの先端技術イノベーションの加速、中国市場の需要に合わせた製品とサービスの提供に役立つとの見方を示した。