アヤクム湖が中国新疆最大の湖に、観測データで判明

アヤクム湖が中国新疆最大の湖に、観測データで判明

新華社 | 2023-03-28 13:46:26

   【新華社ウルムチ3月28日】中国新疆ウイグル自治区東部、崑崙山脈のクムクリ盆地にあるアヤクム湖の水域面積が、過去30年間で急激に拡大し、1127・72平方キロに達していることが、研究者のリモートセンシングによる観測で分かった。長年にわたり平均1064平方キロだったボステン湖を上回り、同自治区最大の湖となった。

   中国の第3次新疆総合科学調査が2021年末に始まり、中国科学院新疆生態・地理研究所による「崑崙山北斜面の水資源の開発可能性と利用方法に関する科学調査」プロジェクトがスタートした。

   1980年代の研究データでは、アヤクム湖は高原塩湖で水域面積は約500平方キロだった。同研究所の副研究員で調査プロジェクトチームのリーダーを務める朱成剛(しゅ・せいごう)氏は「リモートセンシングによる逐年的な観測データから、同湖の面積は過去30年間で68・53%増加し、21年末までに1127・72平方キロに達したことが分かった。水域面積が平均1064平方キロだったボステン湖を超え、新疆で最大の水域を持つ湖ということになる」と語った。

   アヤクム湖の水域が拡大した要因について朱氏は、現時点では暫定的な科学的判断と推測しかできないとしつつ、「気候変動を背景に、気温上昇に伴う氷河と積雪の融解の激化、山岳地帯の降水量増加などの要因が相まって、山岳地帯全体の水域面積の拡大を招いた。山岳地帯の降水量の増加と氷河と積雪の融解のどちらが水域増加により寄与しているのかは、さらなる研究で明らかにしていく必要がある」と述べた。(記者/張暁竜、周生斌)

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