中国外交部「福島の汚染水を勝手に海洋放出してはならない」

中国外交部「福島の汚染水を勝手に海洋放出してはならない」

新華社 | 2023-03-11 10:20:58

   【新華社北京3月11日】中国外交部の毛寧(もう・ねい)報道官は10日の定例記者会見で、日本の福島の放射能汚染水処理は世界の海洋環境と人々の健康に関わるもので、日本だけの問題ではないと述べ、日本が各方面の合理的な懸念を直視し、周辺隣国などの利害関係者や関係国際機関と十分協議し、合意に達するまで、勝手に放射能汚染水の海洋放出を開始してはならないと促した。

   毛氏は同日の定例記者会見で記者から「ソウル大学原子核工学科の徐鈞烈(ソ・ギュンリョル)名誉教授がこのほど、テレビ局の取材を受け、日本の福島の放射能汚染水135万トンは全体量が膨大で、完全な浄化を実現することができないと述べた。20万平方メートルの人工湖を掘削すれば日本の今後50年間の放射能汚染水投棄の需要を十分に満たすことができ、しかも2500万ドル(1ドル=約137円)しかかからず、費用が最もかからない処理方法だと指摘した。太平洋は全世界の共有財産であり、日本がより優れた案を無視して放射能汚染水の海洋放出を推し進めることは、海洋に対するテロ攻撃に他ならず、太平洋はもはや太平ではなくなると訴えた。これについてコメントは」との質問を受け、次のように述べた。

   われわれは最近、多くの専門家や学者が日本の福島原発の汚染水海洋放出計画を強く批判していることに留意している。国際法に基づき、日本は環境汚染を避け、危険を最小化するための措置を講じる義務がある。国際原子力機関(IAEA)の技術作業チームがまだ日本の海洋放出計画の評価を終えず、最終的な結論を出しておらず、日本も利害関係者と十分な協議をしていないのに、放射能汚染水の海洋排出計画を承認し、海洋放出施設の建設を加速させる行為は無責任極まりない。

   日本の福島の放射能汚染水処理は世界の海洋環境と人々の健康にかかわるもので、日本だけの問題ではない。中国は日本が各方面の合理的な懸念を直視し、自らの義務を着実に履行し、厳格な国際的監督を受け入れ、海洋放出以外の処分案の検討を含め、科学的かつオープンで透明かつ安全な方法により放射能汚染水を処分するよう促している。周辺隣国をはじめとする利害関係者や関係国際機関と十分協議し、合意に達するまで、日本は勝手に放射能汚染水の海洋放出を開始してはならない。

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