【新華社北京3月1日】中国外交部の毛寧(もう・ねい)報道官は2月28日の定例記者会見で、ブリンケン米国務長官のこのところの中国台湾地区を巡る誤った発言について、台湾問題は中米関係が越えてはならない最初のレッドラインであり、米国に対し、危険の一歩手前で踏みとどまり、台湾問題で瀬戸際を歩き、「サラミ戦術」を使い、突破を図ることをやめ、人々を惑わすことや口からの出まかせをやめるよう忠告すると表明した。毛氏の発言は次の通り。
ブリンケン国務長官の発言は極めて無責任、大変なでたらめであり、中国は断固反対する。ブリンケン氏は台湾問題について真剣に歴史を学ぶ必要がある。台湾は古くから中国の領土の不可分の一部であり、「一つの中国」原則は広く認められた国際関係の基本準則だ。中国が他国と外交関係を樹立する上での重要な政治的前提と基礎でもある。
米国は1972年の「上海コミュニケ」で「米国は、台湾海峡両側のすべての中国人が、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部であると考えていることを認識している。米国政府はこの立場に異議を唱えない」と明言した。78年の「中華人民共和国とアメリカ合衆国の外交関係樹立に関する共同コミュニケ」では「中華人民共和国政府を中国の唯一の合法的政府として承認する」「中国はただ一つであり、台湾は中国の一部であるという中国の立場を承認する」とし、82年の「8・17コミュニケ」でも「アメリカ合衆国は、中華人民共和国政府を中国の唯一の合法的政府として承認し、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部であるという中国の立場を承認する。米国政府は、中国の主権と領土保全を侵害する意図も、中国の内政に干渉する意図も、『二つの中国』あるいは『一つの中国、一つの台湾』政策を推し進める意図もない」と明言している。
米国が台湾問題において中国と交わした政治的約束は明白この上ない。米国はある時期以来、意図的に歴史的事実を無視して歪曲し、台湾問題で誤ったシグナルを発信するようになった。米台間の公的往来の制限を大幅に緩和し、米台間の軍事関係を強化した。「今日のウクライナ、明日の台湾」と騒ぎ立て、さらに一部メディアが「米政府は『台湾破壊』計画を策定した」と暴露する事態に至った。米国は一体何をしたいのかと問わずにはいられない。
台湾問題は純粋に中国の内政問題であり、中国の核心利益中の核心だ。中米関係の政治的基礎であり、中米関係にとって越えてはならない最初のレッドラインである。中国はいかなる外部勢力による内政干渉も決して許さない。
われわれは米国に対し、危険の一歩手前で踏みとどまり、台湾問題で瀬戸際を歩き、「サラミ戦術」を使い、突破を図ることをやめ、人々を惑わすことや口からの出まかせをやめるよう忠告する。米国が独断専行するなら必ず深刻な結果を招く。米国は必ず重い代償を払うことになる。