日本酒が上海で人気の春節用ギフトに RCEPが追い風

日本酒が上海で人気の春節用ギフトに RCEPが追い風

新華社 | 2023-01-28 14:51:42

第5回中国国際輸入博覧会に設けられた日本のグルメや酒を紹介するジェトロの特設ブース。(2022年11月15日撮影、上海=新華社記者/許暁青)

 【新華社上海1月28日】中国の酒文化は祝い事と関わりが深く、毎年春節(旧正月)が酒類消費の最盛期となる。最近は日本酒の人気も高く、特に昨年1月に地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が発効して以降、中国の春節の風習に一層溶け込んでいる。日本酒は上海の消費者が好んで選ぶ新年の贈り物の一つとなっている。

 第5回中国国際輸入博覧会で日本酒の試飲イベントを担当した輸入会社は、中国の電子商取引(EC)大手、京東集団(JDドットコム)のプラットフォームで11万人を超えるフォロワーを獲得。ネットショップでは毎週新商品を紹介し、春節期間も休まず営業している。「獺祭」や「白鶴」などの有名銘柄のほか、若者向けの缶入り日本酒や果実酒など50種類以上が飛ぶように売れているという。

  日本貿易振興機構(ジェトロ)上海事務所によると、日本酒の中国向け関税率はRCEP発効前には40%だったが、発効初年度に38・1%となり、段階的にゼロまで引き下げられる。日本酒業界は無限のビジネスチャンスになると期待を寄せる。

 「一帯一路」沿線向けに食品の貿易を手掛ける卓覚商貿(上海)の代永飛(だい・えいひ)総経理は「日本酒はアルコール度数が適度で、口当たりも柔らかい。中国江南地方の好みに合っている」と分析する。

23日、上海市中心部にある大型スーパーマーケットに並ぶ日本の酒。(上海=新華社記者/許暁青)

 上海で生産されるアルコール度数が中低度の白酒(蒸留酒)のうち、崇明米酒(濁酒、清酒)は日本酒と似ている。関税の優遇を受ける日本酒にとって追い風になると言える。

 日本酒の上品で美しいパッケージとラベルも、中国の若者を引き付ける理由の一つになっている。春節期間にスーパーマーケットで日本酒を購入した女性会社員は「日本の熟成梅酒と新発売のパック入り日本酒を友人への贈り物用に買った。年始の手土産にふさわしいと思う」と語った。(記者/許暁青、陳愛平)

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