日本の酒が並ぶようになった中国人の春節の食卓

日本の酒が並ぶようになった中国人の春節の食卓

新華社 | 2023-01-28 09:53:34

26日、上海市中心部にオープンしたアサヒビール傘下のワインショップ「エノテカ(ENOTECA)」。(上海=新華社記者/許暁青)

 【新華社上海1月28日】中国上海市の中心部にあるイタリアンレストランの春節(旧正月)用メニューに「山崎」という名のウイスキーが登場した。中国の春節連休が旧暦大みそかに当たる21日に始まり、店は多くの客でにぎわっている。ホール責任者は「中国の伝統的な祝日を西洋料理と洋酒で祝う人が増えているようだ。イタリアやフランスの赤ワインだけでなく、日本の有名なウイスキーも飲まれている」と笑顔で語った。

  ここ数年、中国市場の開放に伴い、オーストラリア産ロブスターやノルウェー産サーモンなどの輸入食材が中国人の春節の食卓に並ぶようになり、食事に合わせる酒にも変化が現れている。複数の業界関係者によると、今年に入ってから国内の主要都市で輸入酒の消費が一段と活発になり、国内の酒類・飲料業界に回復の兆しが見え始めている。

 傘下に「山崎」などの酒類ブランドを持つ日本のサントリーグループは昨年末、上海に初の高級日本食レストランとウイスキーバーをオープンした。今年の春節連休中、これらの店は美食家や若者たちのトレンドスポットになっている。

23日、上海の大型スーパーマーケットに設けられた日本の酒の専用コーナー。(上海=新華社記者/許暁青)

 アサヒビールも中国市場での新たなビジネスチャンス獲得に向け、取り組みを進めている。アサヒグループ中国法人の朝日啤酒(中国)投資の孫氏は「昨年後半以降、上海をはじめとする大都市での売り上げが堅調に伸びている。こうした勢いは今年に入ってからも続いている」と説明。アサヒブランドはビールの売り上げを着実に伸ばしているだけでなく、中国本土市場に投入した外国産ワインや欧州ブランドのビールも販路を切り開いているという。

  アサヒブランド傘下でワイン販売を手掛ける「エノテカ(ENOTECA)」がここ数年、上海で徐々に店舗を拡大。現在は6店舗を展開し、約10の国と地域のワインを取り扱っている。春節期間中、中国の消費者の飲食需要の増加に伴い、売り上げも増えている。

 孫氏は、中国市場の開放と消費者の食習慣の多様化が、日本と世界の酒類産業により多くのチャンスをもたらしていくとの見方を示した。(記者/許暁青)

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