中国の科学者、光が血糖代謝を抑制する原理を解明

中国の科学者、光が血糖代謝を抑制する原理を解明

新華社 | 2023-01-23 11:16:16

   【新華社合肥1月23日】中国科学技術大学の薛天(せつ・てん)教授が率いるチームはこのほど、光が人間の網膜の特殊な光受容細胞を活性化させることにより、目や脳、脂肪組織内の一連の神経伝達を引き起こし、人体の血糖代謝能力を直接抑制する原理を解明した。関連の疾患予防や治療に新たな可能性をもたらす発見となる。研究成果は20日、細胞生物学分野の国際学術誌「Cell」に掲載された。

   この研究はマウスを使った動物モデルで検証された。同様の現象は人体でも確認されており、光による血糖代謝の調節が哺乳類界に広く存在する可能性が示された。

   薛教授は「夜間に過度の光の照射を受けることと人間の肥満や糖尿病などとの間に正の相関があることは、これまでも多数の公衆衛生学的な調査で示されていた。われわれの研究は生物学的メカニズムの観点から、光と血糖代謝調節の因果関係を証明した」とし、科学的原理を解明することで、この種の環境要因が招く血糖代謝関連疾患に対する予防・治療が可能になるだろうと述べた。

   同誌の査読者はこの研究について「血糖代謝分野での重要な発見で、同時に非常に興味深く斬新で、先端的な優れた研究でもある」と評価した。

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