中国外交部「日本は科学的で安全な方法を」 原発汚染水の海洋放出巡り

中国外交部「日本は科学的で安全な方法を」 原発汚染水の海洋放出巡り

新華社 | 2023-01-17 14:47:47

   【新華社北京1月17日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は16日の定例記者会見で、記者から「報道によると、日本政府は13日、福島第1原子力発電所で処理された放射能汚染水の海洋放出を今春から夏にかけて開始すると発表した。これに対して、日本の全国漁業協同組合連合会は改めて反対の声明を発表した。また、韓国外務省は同日、日本は客観的、科学的観点から、安全で国際法と国際基準に合致した方法で福島の放射能汚染水を処理しなければならないと表明した。これについてコメントは」と問われ、次のように述べた。

   過去2年間、国際社会は福島の汚染水を海洋に放出するという日本政府の一方的で誤った決定に対し、一貫して強い疑問を呈し、反対してきた。また、これが海洋環境や公衆衛生に与える影響を深刻に懸念している。実際には、日本国内の多くの国民もこの無責任なやり方に反対している。関連の世論調査によると、回答者の55%が処理された汚染水の海洋放出に反対している。

   残念なことに、各方面の懸念に対し日本はいまだに十分な注意と解決策を示していない。日本は海洋放出の正当性やデータの信頼性、浄化装置の有効性、環境影響の不確実性などの問題について、科学的で信頼できる説明をしていない。国際原子力機関(IAEA)の技術作業チームはすでに3回訪日し現地調査と評価を行っているが、日本の処分案の安全性についてはまだ結論を出しておらず、日本に対して明確化の要望や改善意見を多数提出している。こうした状況下で、日本が汚染水海洋放出案の承認を強行し、海洋放出工事を推進することは軽率で無責任である。

   中国は日本が各方面の合理的な懸念を直視し、科学的でオープン、透明、安全な方法で放射能汚染水を処理するとともに、IAEAの厳格な監督を受け入れ、海洋環境と各国の人々の健康を確実に守り、周辺諸国を含む利害関係者や関係国際機関と十分に協議するよう改めて促す。それまでは勝手に海洋放出をしてはならない。

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