米CES参加の中国企業、海外進出の新たな進展図る

米CES参加の中国企業、海外進出の新たな進展図る

新華社 | 2023-01-14 09:51:07

 8日、米国ラスベガスで開かれたCESの会場。(ラスベガス=新華社配信/曽恵)

 【新華社ラスベガス1月14日】中国電気機器輸出入商会の石永紅(せき・えいこう)副会長はこのほど、米ラスベガスで開かれた家電・IT見本市「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)2023」で、「安定した産業チェーンやサプライチェーン、生産能力の優位性により、世界の貿易に占める中国の電気機器製品の割合が着実に拡大している」と述べ、中国企業の海外進出意欲が一層高まっているとの見解を示した。この言葉はCESに出展した多くの中国企業の本音を表している。

 世界市場に寄り添い、イノベーションの動向に迫る。これは中国企業の海外進出における最大の原動力となっている。イノベーションに支えられ、海外進出することで、企業はより強い生命力を手にするようになった。

 中国家電大手、海信集団(ハイセンス)の于芝濤(う・しとう)上級副総裁は取材に対し、「CESはイノベーションの成果を展示し、交流や相互学習を行う上で最も優れたプラットフォームだ」と強調。CESへの出展が業界の最新動向や傾向の把握に役立ち、企業の発展の土台を築くと述べた。さらに「海信は技術の研究開発を強化し、消費者の利用や消費の習慣など、ターゲットを絞った海外市場の分析・研究を行い、展示会への参加などの活動を通じ、海外でのブランドの影響力と信頼度を高めていく」と説明した。

 8日、米国ラスベガスで開催されたCESの会場に設けられたTCLのブースを見る来場者。(ラスベガス=新華社配信/曽恵)

 広州海葳特科技はウエアラブルデバイスの製造に特化した中小企業で、前回は19年のCESに出展した。今回は3年前と異なり、特許を持つ自社ブランド製品を中心に展示した。同社の欧林芳(おう・りんほう)総監は、以前の受託製造から、自社ブランドを武器に海外市場に進出するまでになったと説明。競争力を高める鍵はイノベーションにあるとの認識を示した。従業員200人以上の同社では、専門のコンサルティング会社と協力して米国市場をリサーチしているほか、30人以上の研究開発チームも設立している。

 スマートデバイスに注力するTCL実業北米マーケティング本部の張文海(ちょう・ぶんかい)総経理は、CESを窓口として北米市場を開拓し、世界市場を見据え、グローバル化に向けた取り組みを加速させ、競争優位性をハイエンド分野に拡大していく考えを示した。

 石氏は中国の電気機器産業について、産業チェーンの中間・川上分野へ進出し、自主ブランドの育成に力を入れ、研究開発を重視することが、発展の全体的傾向となっていると紹介。「09年以降、中国は電気機器製品輸出国としてトップの座を守っている。中国の電気機器産業は力強さを備え、総合的優位性がはっきりし、国際競争力の向上と貿易額の増加を維持している」と語った。

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