中国送電大手の国家電投、バイオマス発電の国能生物を支配下に

中国送電大手の国家電投、バイオマス発電の国能生物を支配下に

新華社 | 2023-01-13 13:28:46

   【新華社北京1月13日】中国送電大手の国家電網はこのほど、国務院国有資産監督管理委員会(国資委)の承認を得て、同社が保有するバイオマス発電大手の国能生物発電集団(国能生物)の株式の一部を、電力大手の国家電力投資集団(国家電投)に無償で譲渡した。これにより、国家電投は国能生物の支配株主となった。

   国家電網と国家電投は10日、バイオマス発電プロジェクト管理権の引き継ぎ式典を行った。国資委の翁傑明(おう・けつめい)副主任は式典で、バイオマス発電プロジェクトの「専門化統合」(本業とする企業、優位性を持つ企業に事業を集中させること)を実施することで、送電、発電など各分野の中央企業(中央政府が管理する国有企業)は主要責務と主要事業により集中し、それぞれの強みを生かし、国のエネルギー戦略に一段と貢献できるようになると強調した。また、バイオマス発電業界の構造転換と高度化を促し、グリーン(環境配慮型)・低炭素な循環型経済システムを構築し、二酸化炭素(CO2)排出量の2030年までの減少転換、60年までの実質ゼロを目指す「双炭」目標の達成加速にも寄与するほか、両社が協力を強化し、改革・イノベーションを深め、世界一流企業への成長を加速させる上で有利に働くとの認識を示した。

   国能生物は2005年に設立され、中国で最初に農林業系バイオマス発電を手掛けた。現在の発電設備容量は113万6千キロワット、総資産は158億6千万元(1元=約19円)で、利用する農林業系廃棄物は年間1千万トンに上り、産業チェーンの川上と川下の100万人以上に利益をもたらしている。

   中央企業はこのところ、新エネルギー産業の専門化統合に力を入れている。国資委が今月6日に開いた中央企業の新エネスマート運営・保守サービス協力プロジェクトの集中契約締結式では、中央企業14社が手掛ける太陽光発電・風力発電プロジェクト22件について契約が交わされた。そのうち、電力大手の中国華能集団は独自開発した新エネスマート運営・保守プラットフォームを用い、試行プロジェクトの運営・保守サービスを行うとしている。

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