中国各地のビジネス代表団、欧州で歓迎受ける 各国で誘致活動

中国各地のビジネス代表団、欧州で歓迎受ける 各国で誘致活動

新華社 | 2022-12-23 10:52:15

  江蘇省港口集団傘下の南京港竜潭コンテナターミナル。(5月6日、小型無人機から、南京=新華社記者/李博)

 【新華社ブリュッセル/杭州12月23日】中国の複数の省・市が12月に入ってから欧州各国にビジネス代表団を派遣し、現地企業と対面での交流を積極的に行っている。代表団の訪問を受けた企業からは「できるだけ早く中国を訪れ、商機を広げたい」との声が上がった。

 江蘇省南京市投資促進局率いる代表団はドイツとフランスを訪れ、約3年ぶりに欧州での企業誘致活動を繰り広げた。一行は現地の政府部門を表敬訪問したほか、ドイツの機械大手シーメンスやスポーツ用品大手アディダス、自動車部品大手ボッシュ、医薬・化学大手メルク、フランスのスポーツ用品大手デカトロンなど10社余りと商談し、複数の覚書や合意書を交わした。

 ボッシュではチーフエコノミストがグループを代表して一行を歓待した。企業誘致活動に参加した関係責任者は新華社の取材に対し、南京の市場は大きく、産業チェーンの供給力も高いと語った。ボッシュの代表は既に3年も訪中しておらず、できるだけ早い時期に中国を訪れて現地を視察し、追加投資や生産能力の増強を検討したいと考えているという。

 ドイツのフランクフルトで開いた南京企業との交流会にはヘッセン州の欧州・国際問題担当部門の元責任者も参加し、中国ビジネス代表団の来訪によって欧州企業に中国企業と対面で交流する機会がもたらされたと語った。

 南京に本社を置くバイオテクノロジー企業、金斯瑞生物科技(ジェンスクリプト・バイオテック)のバイオ製剤・遺伝子事業責任者は、ドイツで中国のビジネス代表団が歓迎されたことに喜びを示し、今回の対面での交流が中国とドイツの全方位的戦略パートナーシップの深化に向けた良い機会になったと語った。

 フランスの製薬会社ユニターファーマシューティカルズのエリック・グーピル最高経営責任者(CEO)は、今回の代表団訪問で南京の投資環境と政策支援に対する理解が深まったとし、次の段階の国際化戦略に向けて生産ライン拡充などの準備を進め、より多くの川上・川下企業の南京進出をけん引したいと話した。

  寧波舟山港梅山港区の貨物ヤード。(2021年12月17日、小型無人機から、寧波=新華社配信/蔣暁東)

 12月中旬には、江蘇省蘇州市の欧州訪問団がフランス・パリなどで投資誘致活動を行った。大まかな統計によると、29回の活動で成約意向額は合計59億5400万ドル(1ドル=約132円)に上った。

 誘致説明会に参加したフランスの元財務次官で中国とフランスの合弁投資ファンド、キャセイキャピタルのマネジングパートナー、ブルーノ・ベザール氏は、蘇州のパリでの誘致活動は大成功を収めたと指摘。今後はさらに多くのフランス企業が蘇州に進出するとの見解を示し「フランスの人々は中国文化に大変興味を持っている。多くの大企業にとって中国は事業戦略の重要な一部だ。今回の対面での説明会は有意義だった。次に会う時はさらに有意義な時間になるだろう」と語った。

 浙江省嘉興市のビジネス代表団もドイツとフランスを訪れ、さまざまな誘致活動を計16回実施。現地企業30社余りを訪問し、商談を進めた。来年第1四半期(1~3月)の受注が埋まっていなかった企業は訪欧後、順調に受注を伸ばし、第2四半期(4~6月)まで受注が入っている状況だという。

 嘉興市商務局の責任者は欧州での誘致活動を振り返り、手厚い歓待を受けたことは欧州企業の中国市場に対する重視の表れだと指摘。「われわれの訪問に対し、各社とも上層部が出迎え、追加投資や新規投資の意向を示した」と話した。

 浙江省を拠点に食品添加剤などを手掛ける浙江上方生物科技は訪欧期間中、パリで開かれた展示会に参加。約3千万元(1元=約19円)分の受注で基本合意に至った。同社販売部門で欧州エリアを管轄する王継峰(おう・けいほう)氏によると、ポーランドの古くからの取引先が予定を変更してわざわざ会場に足を運んだ。「われわれに会うためだけに駆け付けた」という。

 王氏は「古くからの取引先も新規の顧客も、上層部が商談に来てその場で成約に至るケースが多かった。メールや電話でのコミュニケーションに比べ、はるかに良い効果を得ることができた」と語った。

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