【新華社北京12月9日】中国とアラブ諸国はそれぞれ異なる資源条件や発展の道を持つが、いずれもグリーントランスフォーメーション(GX)の重要段階を迎えている。中国は現在、高速成長から質の高い発展へと転換しつつあり、エネルギー分野ではエネルギー転換とクリーンな発展に取り組み、環境に配慮した低炭素で安全かつ高効率なエネルギーシステムの構築に力を入れている。アラブ諸国の多くはここ数年、エネルギー転換計画を打ち出し、クリーンエネルギーと再生可能エネルギーの開発を進め、石油や天然ガスなどの化石エネルギーへの依存度を引き下げ、持続可能な経済発展を後押ししている。
カタールでは、中国電力建設集団傘下の貴州工程が、カーボンニュートラル(炭素中立)を掲げるサッカーワールドカップ(W杯)大会に電気を供給する同国初の非化石燃料発電所、アル・カルサ太陽光発電所の建設を請け負った。ヨルダンでは、中国長江三峡集団傘下の三峡国際能源投資集団が風力・太陽光発電プロジェクトを建設している。エジプトでは、特変電工傘下の新疆新能源が、同国南部のベンバンソーラーパークで太陽光発電所の建設を請け負っている。中国はここ数年、クリーン・再生可能エネルギー分野でアラブ諸国との協力を積極的に拡大し、多くの協力プロジェクトを実施している。
クリーンエネルギーや低炭素経済、エネルギー転換などの分野における中国とアラブ諸国の協力深化に伴い、中国の関連分野の先端技術もアラブ諸国に導入されている。中国はさまざまなレベルでの協力研究や研修プロジェクトを通じ、アラブ諸国の自主発展能力の向上を後押ししている。
中国とアラブ諸国はクリーンエネルギー研修センターを立ち上げ、太陽光や太陽熱、風力発電、スマートグリッドなどの能力構築を共同で実施している。中国とエジプトは再生可能エネルギー共同実験室を立ち上げ、共同研究を展開するとともに、人材育成を促し、エジプトの科学技術力強化を支援している。中国・アラブ諸国技術移転センターは2015年の発足後、サウジアラビアやヨルダンなどで二国間技術移転センター計8カ所を相次いで設立し、約5千のメンバーを結ぶ技術移転協力ネットワークを形成している。