【新華社北京11月22日】中国外交部の毛寧(もう・ねい)報道官は21日の定例記者会見で、中国は国際原子力機関(IAEA)と技術作業チームが福島の放射能汚染水処理問題について実施した活動を支持すると表明した。日本に対しては、各方面の懸念に真剣に応え、責任ある態度で放射能汚染水の適切な処理方法を見つけるよう希望すると述べた。
毛氏は記者から「国際原子力機関(IAEA)は18日のプレスリリースで、同機関の技術作業チームが14~18日に日本を訪れ、福島第1原子力発電所を視察したほか、東京電力が提出した『改訂版放射線環境影響評価報告書』と排出施設の建設状況について検証したと明らかにし、3カ月以内に調査評価報告書を出し、来年に日本が放出を実施する前に最終安全評価報告書を発表するとしたが、中国はどう評価するか」と聞かれ、次のように述べた。
中国は国際原子力機関(IAEA)と技術作業チームが福島の放射能汚染水処理問題について実施した活動を支持する。技術作業チームが客観性と公正性、科学的原則を堅持し、IAEAの安全基準を厳格に徹底し、放射能汚染水処理の絶対的な安全を確保することを希望する。作業チームは、専門家の考察と審査の状況、実際の業務の必要に基づいて最終安全評価報告書を作成すべきであり、報告書の質と信頼度を確保するためにも作成期限を人為的に設けるべきでない。日本は緊密に協力すべきだ。
指摘しておきたいのは、IAEAの作業チームが海洋放出以外の放射能汚染水の処理計画について評価を行っていないということだ。これでは、IAEAは放射能汚染水を処理する最適な計画を全面的に評価することができない。中国は作業チームの活動を支持するが、放射能汚染水を海洋に放出するという日本の誤った決定に同意するという意味では決してない。
中国は日本に対し、海洋放出計画をひたすら推進するのではなく、責任ある態度で放射能汚染水の適切な処理方法を見つけるよう希望する。それまでは勝手に海洋放出してはならない。