習近平主席、グテレス国連事務総長と会談

 １６日、握手を交わす習近平氏（右）とグテレス氏。（バリ＝新華社記者／燕雁）

 【新華社バリ１１月１７日】中国の習近平（しゅう・きんぺい）国家主席は１６日午後、国連のグテレス事務総長とインドネシアのバリ島で会談した。

　習近平氏は次のように指摘した。現在、国際情勢に重大な変化が起きている。われわれは人類の前途や運命を重視し、互いに協力して共に難局を乗り越えなければならない。特に大国は自ら手本を示し、先導的な役割を果たし、世界のためにより多くの自信と力を注がなければならない。私は平和、発展、協力、ウィンウィンの歴史的潮流が依然阻むことのできないものであり、人類の前途は輝いていると確信している。

　習近平氏はまた、次のように強調した。中国は国連を核心とする国際システムの確固たる支持者である。世界の平和を実現するには「国連憲章」の趣旨と原則を順守し、各国の安全保障面の合理的懸念を重視しなければならない。世界の発展プロセスは現在、未曾有の試練に直面しており、発展途上国、特にぜい弱な国は深刻な打撃を受けている。われわれは発展を国際アジェンダの中心に据え、グローバル発展の新たな原動力を育て、グローバル発展パートナーシップを構築し、より力強くグリーンで健全なグローバル発展の実現を図り、発展成果の恩恵がより多く、より公平に、すべての国、すべての人にもたらされるようにしなければならない。この面において、各国はスローガンだけでなく、約束を守り、成績表を明らかにしなければならない。中国は国連との協力を強化し、グローバル発展イニシアチブ、グローバル安全保障イニシアチブが確かな成果を収めるよう共に推進していきたい。われわれは中国式現代化によって人類全体の進歩を後押しし、中国の新たな発展によって世界に新たなチャンスをもたらし、激動する世界により多くの安定性と確実性をもたらす。中国は引き続き真の多国間主義を堅持し、国連の活動を断固支持する。

　グテレス氏は習近平氏の中国共産党中央委員会総書記再任に改めて祝意を表し、次のように述べた。発展途上国は現在、食糧やエネルギー、気候変動などの危機に次々と遭遇し、グローバル発展の不平等、不均衡が非常に深刻だ。国連は中国の多国間主義堅持を高く称賛する。中国が打ち出したグローバル発展イニシアチブは国連の「持続可能な開発のための２０３０アジェンダ」と一致し、発展途上国の共同発展を支援する中国の努力はこの上ないものだ。国連は「一つの中国」原則を断固支持する。同原則は触れてはならないレッドラインであり、尊重されなければならない。国連は中国と引き続き緊密に協力したい。中国が世界の平和と発展を守るため、一段と重要な役割を果たすよう期待する。

　１６日、バリ島で行われた習近平氏とグテレス氏の会談。（バリ＝新華社記者／燕雁）