垣北商城の鋳銅工房から出土した花文範の正面と裏面。(組み合わせ、資料写真、北京=新華社配信)
【新華社北京11月15日】中国国家文物局はこのほど、北京で「考古中国」重大プロジェクトの進展状況に関する報告会を開いた。会議では、河南省安陽市にある商(殷)代後期の遺跡「殷墟(いんきょ)」の発掘で得られた重要成果と新たな進展が報告された。
殷墟では、洹河(えんが)北岸エリアで、鋳銅や骨器、土器製造などの手工業生産の方式や、居住区と埋葬区が一つになった族邑(血縁関係のある同族の集落)の分布状況が明らかになったほか、宮殿宗廟エリアでも新たに発見された池苑(池と庭園)や水路、関連建築遺構により、同エリアの全体配置に対する認識が改められた。王陵エリアの東区と西区でそれぞれを囲む堀が見つかったことも、同エリアの配置に対する認識を深める発見となり、商代陵園制度の研究に大きな進展をもたらした。遺跡内部の道路体系も徐々に解明が進んだ。一部の道路の両側に住居や墓地、手工業工房などが密集して分布していたことが分かり、殷墟の都市や族邑の配置をさらに探求する上での重要な手掛かりとなった。
殷墟周辺地域にある辛店遺跡の鋳銅遺構、陶家営遺跡の商代中期環壕集落跡、邵家棚(しょうかほう)遺跡の商代後期集落跡などの新発見も紹介された。pagebreak
殷墟王陵エリアG1東囲溝の西側切れ目部分で見つかった南北両側の溝。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
邵家棚遺跡のK3車馬坑。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
空から見た陶家営遺跡の発掘エリア。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
辛店遺跡のH352陶範廃棄坑。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
邵家棚遺跡の墓から出土した銅製礼器。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
空から見た邵家棚遺跡の発掘エリア。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
垣北商城骨器製造工房H32骨料坑の堆積。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
陶家営遺跡M12墓から出土した器物。(組み合わせ、資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
辛店遺跡から出土した陶範。(組み合わせ、資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
陶家営遺跡のM12墓。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
殷墟宮殿宗廟エリアで見つかった池苑遺構の発掘現場。(資料写真、北京=新華社配信)pagebreak
辛店遺跡D区の鋳造小屋跡。(資料写真、北京=新華社配信)