【新華社ジャカルタ11月7日】インドネシア中国商会総会はこのほど、ジャカルタで「2020~2022年インドネシア中国系企業の社会的責任報告書」を発表し、同国に進出している中国系企業は社会的責任を積極的に果たし、同国の経済・社会発展に貢献していると評価した。
インドネシア中国商会総会が同国の中国系企業の社会的責任に関する報告書を発表するのはこれが初めて。報告書では、中国系企業が同国の経済・社会の発展と産業の高度化に積極的に関わり、先進的技術の導入や資金面の支援、現地人材の育成などを通じ、同国の経済発展に貢献しているとの見解を示した。
また、中国系企業は公益活動に積極的に参加し、新型コロナウイルス感染症対策やコミュニティーづくり、災害救助、貧困対策、教育事業、医療・衛生、文化・スポーツなどの分野への投資を継続していることにも言及した。
インドネシアのルフット海事・投資担当調整相は報告書発表会で、中国系企業が社会的責任を積極的に果たし、現地人材の育成を強化し、同国の経済・社会の発展に貢献していることに感謝の意を表した。また、両国はここ数年、中国の「一帯一路」構想とインドネシアの「世界海洋枢軸」構想の結び付きを深め、多くの実務協力で成果を上げていると説明した。
中国の陸慷(りく・こう)駐インドネシア大使は報告書について、積極的かつ黙々と社会的責任を果たしてきた中国系企業の姿をインドネシアの人々に全面的に示していると強調した。その上で、この報告書を通じ、同国の幅広い人々に中国系企業が同国で行っていることをより多く、直観的かつ全面的に知ってもらいたいとの考えを示した。
中国はインドネシアにとって最大の貿易相手国となっている。中国税関総署の統計によると、両国間の貿易額は2021年に史上初めて1千億ドル(1ドル=約147円)の大台を突破した。また、両国間の投資協力は農業やエネルギー、金融、製造などの分野にわたっている。