広東省、大規模プロジェクトが新たな原動力に

広東省、大規模プロジェクトが新たな原動力に

新華社 | 2022-10-15 11:03:04

 【新華社広州10月15日】中国広東省の各地で大規模プロジェクトの稼働や建設が進んでいる。電子情報やグリーン石油化学、新材料などをカバーするこれらのプロジェクトは現地の経済発展の新たな原動力になるだけでなく、中国市場への投資に対する企業の自信も示している。

 中国家電大手のTCL科技集団傘下のパネルメーカー、TCL華星光電技術(CSOT)が広州市黄埔区に設立した第8・6世代酸化物半導体新型ディスプレーの生産現場では、高度に自動化され、目まぐるしいながらも秩序立った生産の様子が見られた。総投資額は350億元(1元=約21円)。ハイエンドIT製品と専用ディスプレー向けの液晶パネル高世代生産ラインで、ガラス基板の月間生産能力は18万枚に上る。

 ドイツ化学大手BASFグループが総額100億ユーロ(1ユーロ=約144円)を投じて湛江市東海島に設けた中独協力重点プロジェクト、BASF(広東)フェアブント(統合生産拠点)はすでに生産を始めている。BASF関係者によると、第1陣として稼働した設備は中国市場に年間6万トンの改質エンジニアリングプラスチックを提供できる。拠点全体の完成は2030年を予定し、完成後はBASFが世界で展開するフェアブントの中で3番目に大きい生産拠点になる。

 中国エネルギー大手の中国石油天然気集団(CNPC)傘下の広東石化は掲陽市大南海石化工業区で石油精製・石油化学一体化プロジェクトの建設を進めており、建設現場ではすでにパイプラインが縦横に走り、大型タンクが林立する姿が見られる。CNPC広東石化の花小兵(か・しょうへい)チーフエンジニアによると、プロジェクトのハード面の建設はほぼ完了している。ポンプやモーターの試運転は97・6%が完了、パイプラインシステムの圧力試験はすべて完了している。

 これらの大型プロジェクトは、生産性の向上と大きなプラットフォーム効果をもたらし、地域の産業集積をけん引・加速している。

 9月22日には湛江市東海島から、1260トンの合成樹脂製品を載せた貨物列車「環湾中科号」(列車番号86678)が出発した。中国鉄路広州局集団によると、粤港澳大湾区(広東省・香港・マカオビッグベイエリア)初の石油化学製品専用列車となり、湛江臨港石油化学産業クラスターから粤港澳大湾区さらには全国への大規模な製品の送り出しが始まったことを意味する。

 BASFのマーティン・ブルーダーミュラー取締役会会長は「広大な中国市場は企業に巨大な成長の余地をもたらしており、中国市場を深耕する十分な準備を行っている」と述べた。

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。