新華社の単独取材に応じるベルギーの農業研究者フランソワ・セルネール氏。(4月29日撮影、ブリュッセル=新華社記者/鄭煥松)
【新華社ブリュッセル10月8日】ベルギーの農業研究者フランソワ・セルネール氏はこのほど、新華社の単独取材に応じ「中国共産党に対する印象を一言で表すとしたら、指導力の一言に尽きる」と語った。指導力には二つの意味があり、一つは到達したい水準や目標の設定、もう一つは目標達成に向けチームを率いることだと説明した。
同氏はベルギー南西部エノー州にある農業研究機関の研究者で、ジャガイモ疫病菌の防除を専門にしている。この20年余り、年に数回中国を訪れ、中国の制度の優位性、中でも効率的な実行力を痛感してきた。「明確な目標があると、その達成に向け力を合わせて努力することができる。例えば、中国の貧困削減政策は、数億人の人々を貧困から救い出すことができた」と語った。
同氏は長年、中国の農村で働き、生活しながら中国の発展や変化を目の当たりにしてきた。ベルギーの若者に中国に触れて理解してもらおうと、2002年から毎年、数十人の大学生を中国に短期間派遣し、文化・学術交流を行っている。
中国経済については、質の高い発展の段階に入っており、従来のように利益の創出や高い経済成長の維持をひたすら追い求めるのではなく、調和のとれた成長を追求するようになったと指摘。人と人との調和を考え、人と環境との調和をも考えた成長だとの見方を示した。
新型コロナウイルス感染症の流行は、協力や交流に多少なりとも影響を及ぼしたが、同氏のチームと中国との協力は深化を続けているという。同氏は「われわれはジャガイモの収穫量を増やすことだけでなく、人類の健康に関する問題にも関心を持っており、生物多様性や環境に対する負の影響を最小限に抑えるよう取り組んでいる」と語った。