【新華社北京8月6日】中国外交部の鄧励(とう・れい)副部長は4日、主要7カ国(G7)の外相と欧州連合(EU)の外務・安全保障政策上級代表が台湾に関する消極的な声明を出したことについて、関係する欧州諸国とEUの駐中国使節を緊急に呼び出し、厳正な申し入れを行った。
鄧氏は次のように表明した。G7外相とEUの外務・安全保障政策上級代表が3日、台湾に関する消極的な声明を出した。事実を歪曲し、白黒を転倒させるこうした行為は、中国の内政に対する恣意的な干渉で、あからさまな政治的挑発にほかならず、「台湾独立」分裂勢力に極めて誤ったシグナルを送る非常に悪質な行為である。中国はこれに断固反対し、厳正な申し入れと強い抗議を行う。
「一つの中国」原則は、国際関係で広く認められた基本原則で、国際社会の普遍的な共通認識であるとともに、中国と各国の交流における政治的基礎となっており、決して越えてはいけないレッドラインとボトムラインである。同原則には、世界には一つの中国しかなく、台湾は中国の一部で、中華人民共和国政府が全中国を代表する唯一の合法的政府であり、中国と国交を樹立した国は台湾といかなる公式往来も行ってはならない、という厳格な意味が含まれている。
ペロシ米下院議長の訪台は露骨な政治的もてあそびであるとともに、中国の主権と領土保全を公然と著しく侵害する行為であり、中国は当然、断固たる反撃をためらうことなく行う。米台の結託と挑発に対する中国の反撃は、絶対的な正義である。欧州諸国は、米国による中国の分裂を扇動し、台湾海峡の緊張を高め、「台湾をもって中国を制する」ことをもくろむ行為を制止、非難しなかっただけでなく、声明で「該当する場合は『一つの中国』政策を順守する」と妄言している。これは「一つの中国」原則に重大に違反し、双方の関係の政治的基礎に著しい打撃を与えている。
民意に背くことはできない。台湾問題は中国人民の民族感情に関わっており、国の主権と領土保全の維持は14億人余りの中国人民の最大の共通認識の一つである。われわれは、最大限の誠意と忍耐、努力をもって平和的統一という将来を勝ち取るつもりだが、最大限に強固な決意とあらゆる手段で、いかなる犠牲も惜しまずに国の分裂を阻止する。いかなる国も勢力も人も、国の主権と領土保全を守り、国家の統一と民族の復興を実現させるという中国政府と人民の強固な決意と確固たる意志、強大な力を見誤ってはならない。