【新華社プノンペン8月5日】中国の王毅(おう・き)国務委員兼外交部長は4日、カンボジアのプノンペンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)・東アジア関連外相会議に出席した際、中国の主権を侵害した米国の挑発行為に対し、中国の立場をさらに説明した。
王毅氏は次のように表明した。米国が国際法を踏みにじり、二国間の約束に背き、台湾海峡の平和を破壊し、分裂主義を支持し、陣営の対立を鼓吹することは、中国人民と平和を愛する各国人民への公然とした挑発であり、必ず悪影響をもたらす一つの政治的な賭けだ。
ペロシ米下院議長のパフォーマンスは、米国の政治、外交、信用のさらなる破綻であり、米国が台湾海峡の平和の最大の破壊者、地域の安定における最大のトラブルメーカーであることを証明するとともに、米国の「インド太平洋戦略」が著しい対抗性と危険性を有することを明らかにしており、国際ルールに対する米国の虚偽とダブルスタンダードを証明している。もし中国が、米国のこうした狂騒的で無責任かつ非理性的な行為を断固として阻止しなければ、主権と領土保全を尊重するという国際関係の原則は空文になり、各種の分裂分子と過激勢力を助長させ、得難い地域の平和と安定の局面が著しく損なわれるだろう。
今回の事件は米国側が一方的に画策し、挑発したもので、経緯と結果がはっきりしており、理非曲直は一目瞭然だ。押しつけられたこの危機を避けるため、中国は最大限の外交努力をした。しかし同時に、われわれは中国の核心的利益と民族復興のプロセスに危害をもたらすことを決して許さず、「台湾カード」を切って国内政治と政治家に便宜を図る米国の私欲を決して座視せず、この地域で緊張を作り出し、対立をあおり、分裂をもくろむことを決して容認しない。中国が現在または今後取る総合的な措置は、必要かつタイムリーな防衛的対抗措置であり、慎重に考慮し、真摯に評価したもので、国の主権と安全を守ることを目的としている。これは国際法と国内法に合致した、挑発者に対する警告であり、地域の安定と台湾海峡の平和を守るためのものでもある。各方面は当面の危機の原因と本質をはっきりと認識し、共に米国の冒険と挑発に反対するとともに、引き続き中国の正当な立場と措置を支持し、共に地域と台湾海峡の平和を守るべきだ。