中国人徴用工問題の研究を続ける日本人専門家

中国人徴用工問題の研究を続ける日本人専門家

新華社 | 2022-04-27 09:03:59 | 編集:

   「中国人民抗日戦争紀念館蔵日本強擄中国赴日労工檔案彙編)」(中国人民抗日戦争紀念館蔵 日本による中国人強制労働の文書集)の出版記念座談会に出席し、取材を受ける中国人徴用工研究専門家の老田裕美さん。(2014年9月18日撮影、北京=新華社記者/羅暁光)

   【新華社天津4月27日】中国天津市北辰区の天津市烈士陵園には、1955年6月に設立された「在日殉難烈士・労工紀念館」がある。同館は日本による強制労働の犠牲となった人々の遺骨を納めた中国で唯一の紀念館で、2314柱の遺骨が保管されている。

   同陵園宣教部の安恵敏(あん・けいびん)部長によると、紀念館などの施設の新設・修復から資料の収集、展示の準備に至るまで、中日民間友好団体や多くの日本人専門家から多大な支援を受けており、老田裕美さんもその代表の一人だという。

   老田さんは1976~1980年に北京大学に留学し、中国史関連の専門科目を学んだ。卒業し、帰国した後は、日本軍が中国に残した「万人坑(強制労働などによる死者の遺体が捨てられた穴)」に関するさまざまな資料に触れたことがきっかけで、中国人徴用工問題についての研究を始めた。

   老田さんはこれまでに、花岡事件訴訟をはじめとする中国人徴用工訴訟6件を支援している。新型コロナウイルス感染症の影響で、2年以上中国に行けない間も研究を続けており、研究対象を中国国内の徴用工まで広げている。老田さんは「日本による強制労働の被害を受けた中国人徴用工について全面的に研究してこそ、日本の中国侵略戦争の実態をより正確に示すことができる」と語る。

pagebreak

   天津市烈士陵園の「花岡暴動紀念園」で、抗日戦争中、日本による強制労働の犠牲となった人々の名が刻まれた壁と記念像。(4月1日撮影、天津=新華社記者/孫凡越)

pagebreak

   天津市烈士陵園の「在日殉難烈士・労工紀念館」の内部。(4月5日撮影、北京=新華社配信/詹思鵬)

pagebreak

   天津市烈士陵園の「花岡暴動紀念園」に立つ巨大レリーフ「花岡暴動」の一部。(4月5日撮影、北京=新華社配信/詹思鵬)

   当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@126.com までご

連絡ください。