メークブラシ産業の発展推進、世界で大きなシェア 中国・河南省鹿邑県

メークブラシ産業の発展推進、世界で大きなシェア 中国・河南省鹿邑県

新華社 | 2026-06-11 16:50:00

河南省鹿邑県迪雅思化粧用具の生産現場で、韓国からの注文品の製造に追われる従業員。(鹿邑=新華社配信/丁氷氷)

 【新華社鄭州6月11日】韓国のソウル、米ニューヨーク、あるいはフランス・パリのカウンターでメークブラシを手に取ったとき、そのブラシは中国河南省周口市の鹿邑(ろくゆう)県産である可能性が極めて高い。

 河南省東部に位置するこの人口約100万の県は、メークブラシの人工毛原料で世界の85%以上を供給し、中国国内のメークブラシ完成品の約半分を生産している。さらに、中国のメークブラシ輸出額の90%以上を占め、製品は日本や韓国など40以上の国と地域に輸出されている。

鹿邑県の地元メーカー、河南覓己美業科技の製品展示ホールにあるメーク用スポンジの展示エリア。(鹿邑=新華社配信/丁氷氷)

 初夏を迎え、同県のメークブラシ産業パークは繁忙期の活気に満ちている。生産現場では、従業員たちが整毛、植毛、仕分け・梱包などの工程を手際よく進め、ライブ配信スタジオでは、配信者たちが新商品を次々と紹介している。物流倉庫エリアには、梱包済みの商品が整然と積み上げられ、トラックで鄭州や沿海港湾へ運ばれ、中国と欧州を結ぶ国際貨物列車「中欧班列」や遠洋航路の貨物船で世界各地へ輸送されるのを待っている。

 地元のメーク道具メーカー、鹿邑県迪雅思化粧用具の黄純傑(こう・じゅんけつ)董事長は「現在、韓国からの受注分を急ピッチで生産している。製品は現地の大型量販店に直接納品される。契約上の納期は60日だが、パークの完備された産業チェーンのおかげで、50日で前倒し納品できる」と語った。

 鹿邑県のメークブラシ産業は1970年代末に始まった。2016年、地元政府は千ムー(約67ヘクタール)のメークブラシ産業パークの建設を計画し、工場建物の賃料免除、スタートアップ企業の融資への利子補助、省級品質検査センターや越境電子商取引(EC)インキュベーション拠点の設立など、一連の支援策を打ち出した。

鹿邑県の地元メーカー、河南覓己美業科技の製品展示ホール。(鹿邑=新華社配信/丁氷氷)

 かつて沿海地域で対外貿易に従事していた同県出身企業家の多くが、これを機に帰郷して工場を建設し、産業をバリューチェーン上流へと推し上げた。

 小さなメークブラシが、巨大な世界市場を動かす地域の重要産業になった。地元ではすでに、「展示会場での直接仕入れ+(プラス)従来型の海上輸送による大量出荷+中欧班列による短納期配送+越境ECによるオンライン直販」という多様な海外展開パターンが形成されている。企業は中国EC大手アリババグループの国際サイト、アマゾン、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」などのプラットフォームを通じて世界のバイヤーと直接つながり、今年の越境EC売上高は前年比で大幅に増加、東南アジアや中東などの新興市場が新たな成長ポイントとなっている。

 40年以上の蓄積を重ね、同県は国内で最も完備されたメークブラシの全産業チェーンを構築した。毛材の生産、部品の加工、完成品の製造から包装・倉庫保管、EC販売に至るまで、部品や原材料の同じ地域内での調達率は95%を超えている。現在、同県には関連経営主体(企業や事業者)が千社以上あり、高級メークブラシの年間生産量は1億5千万セット、年間売上高は130億元(1元=約24円)を超え、7万人以上の雇用を創出している。(記者/史林静、翟濯)

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