中国・武漢協和医院、陽子線医学センター稼働 3治療室で1日最大150人に対応

中国・武漢協和医院、陽子線医学センター稼働 3治療室で1日最大150人に対応

新華社 | 2025-12-24 14:04:00

華中科技大学同済医学院付属協和医院陽子線医学センターで陽子線治療システムを操作する医療スタッフ。(武漢=新華社配信)

 【新華社武漢12月24日】中国湖北省武漢市の華中科技大学同済医学院付属協和医院でこのほど、陽子線医学センターが正式に稼働を開始した。三つの陽子線治療室が同時に運用され、4~10歳の小児患者3人が治療を受けた。

 陽子線治療システムは「陽子線ナイフ」とも呼ばれる先進的な放射線療法の一つで、高い照射精度と放射線量も制御が可能な点が特徴だ。成長期の子どもへの負担が比較的小さく、小児がんの治療に適しているとされる。

 同医院は、中国で最初に陽子線治療システムの設置許可を受けた5施設の一つ。陽子線医学センターには、バリアン社製の陽子線治療システム「ProBeam360°」が導入され、三つの治療室と一つの研究室が設けられている。高精細ペンシルビームスキャニング技術を備え、あらゆる角度から腫瘍を照射できるという。中国国家薬品監督管理局は先日、同社中国法人による陽子線治療システムの登録申請を承認した。

華中科技大学同済医学院付属協和医院陽子線医学センターで治療を受ける患者。(武漢=新華社配信)

 協和医院の夏家紅(か・かこう)院長によると、同センターではこれまでに47人の患者を対象に1年以上の追跡調査を行い、陽子線治療の有効性を確認した。一般的な放射線治療との対照研究でも、より良好な治療効果が示されたという。

 三つの治療室が同時に稼働することで、同センターの治療能力は大幅に向上した。1回当たりの平均治療時間は15分以内で、1日最大150人の患者に対応できるとしている。(記者/閆睿)

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