マルチモーダルAIシステム全国重点実験室で、人型ロボットの調整作業を行う開発チームの研究者ら。(2024年1月31日撮影、北京=新華社記者/金立旺)
【新華社北京10月21日】中国は第14次5カ年規画(2021~25年)期間に入って以降、デジタル分野の多くのコア技術で画期的な進展を遂げてきた。人工知能(AI)の総合的な実力は全面的に躍進。国家データ局によると、中国はAI関連特許の約6割を占め、開発力で世界的な地位を高めている。
AIは基礎研究から産業応用へと本格的に移行し、制度面での支援やエコシステム構築の進展を背景に、中国の経済社会への浸透を一段と加速させている。AIはあらゆる業種・業界に根を下ろし、「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)を支える重要な原動力となっている。
「第22回中国・東南アジア諸国連合(ASEAN)博覧会」のAI館で、ボクシングを実演して来場者と交流する人型ロボット。(9月19日撮影、北京=新華社記者/周汀鷺)
ディープシークや「通義千問(Qwen)」などの国産大規模AIモデルは、世界のオープンソースイノベーションをけん引。スマートフォンなどへのAI搭載も広がりつつあり、技術革新と産業イノベーションの融合が進む中、広範な応用によって市場の新たな可能性が切り開かれている。
AI関連の企業数や産業規模も継続的に拡大している。国の認定を受けた専門・特化型の有力中小企業「小巨人企業」はAI分野で400社を超える。豊富なデータ資源を生かした産業の整備も進み、関連企業数は24年に40万社を突破。同年のデータ産業規模は5兆8600億元(1元=約21円)に達し、第13次5カ年規画末の20年比で約2・2倍に成長した。