4日、雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市のマツタケ取引市場でマツタケを販売する業者。(シャングリラ=新華社記者/浦超)
【新華社昆明7月8日】中国雲南省は現在、マツタケの生産量が全国の40%を占める主要産地となっており、中でもデチェン・チベット族自治州香格里拉(シャングリラ)市の年間生産量は800~1500トンで、省全体の約65%に上る。同市産の生鮮マツタケや冷凍品、加工品は中国国内でよく売れているほか、日本や韓国、欧米などにも輸出されており、日本向けの輸出額は2023年から2年連続で1500万元(1元=約20円)前後に達している。
輸出マツタケの品質をより良好に保つため、同市尼西郷塘浪頂村では今年6月にマツタケ保全・育成拠点を設立。村民が話し合って、毎回長さ9~12センチのマツタケのみを採取し、9センチ未満のものは採取しないなどマツタケの保全と育成に関する村の取り決めを定めた。同自治州農業農村局の張漾彬(ちょう・ようひん)副局長によると、同自治州ではこれまでにマツタケ保全・育成拠点を5カ所建設、面積は2万5千ムー(約1670ヘクタール)に及ぶという。
4日、雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市のマツタケ取引市場で、出荷を待つマツタケ。(シャングリラ=新華社記者/浦超)
塘浪頂経済合作社(協同組合)は、農業運営会社のシャングリラ市美林蕾奥農業産業運営管理と生産販売契約を締結。美林蕾奥は、塘浪頂村で採れた全ての新鮮なマツタケを市場価格より5%高い価格で買い取り、等級分けと梱包を行った後、便利でスピーディーなコールドチェーン物流を通じて中国各地や日本、韓国などへ向け出荷している。
美林蕾奥の張毅(ちょう・き)副総経理によると、デチェン自治州からのマツタケの物流はスピーディーで、最速7時間で他省に輸送でき、24時間以内に国内264都市に、36時間で日本や韓国に届けられるという。
5日、雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市ニシ郷の山中に自生するマツタケ。(シャングリラ=新華社記者/浦超)
地元の貿易会社、デチェン自治州対外経済貿易の工場では、作業員たちが新鮮なマツタケの等級分けや梱包作業を急ピッチで進め、便利な物流を通じて商品を日本や韓国などの国々へ発送している。同社の責任者によると、同社が昨年日本と韓国に輸出したマツタケは10トン余りに上った。今月4日に開かれた第3回シャングリラマツタケフォーラムで同社はさらに日本企業1社と提携協定を締結、今年の日本へのマツタケ輸出量は大幅に増える見込みだという。(記者/浦超)
4日、雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市のマツタケ取引市場で、出荷を待つマツタケ。(シャングリラ=新華社記者/浦超)
5日、マツタケを運搬するドローン。(シャングリラ=新華社記者/浦超)
5日、雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市ニシ郷の山中で、マツタケ狩りを体験する観光客。(シャングリラ=新華社記者/浦超)